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ダイレクト・マーケティングプレーヤーズ

シリーズ対談02 ダイレクトマーケティング・プレイヤーズ

シリーズ対談02 ダイレクトマーケティング・プレイヤーズ

携帯電話を「かざす」は日本の消費文化

携帯電話と非接触IC カード技術を融合させた「おサイフケータイ」を活用し、ダイレクトマーケティングの分野で、企業と顧客をつなぐ新しいサービスを提案するフェリカネットワークス株式会社。私たちフュージョンは、同社のパートナーとして、モバイルクーポンやモバイル会員証など多様なサービスの利用拡大を目指しています。 今回は同社の営業の第一線で活躍する3 氏に、モバイルの販促利用の現状や課題についてお話をうかがいました。

【参加者】

福田 雄一郎
福田 雄一郎氏(ふくだ・ゆういちろう)
プラットフォームサービスビジネスユニット
プラットフォーム事業推進部 ソリューション技術課マネジャー
澤木 亮
澤木 亮氏(さわき・りょう)
プラットフォームサービスビジネスユニット
プラットフォーム事業推進部 市場開拓課
玉川 修一
玉川 修一氏(たまかわ・しゅういち)
プラットフォームサービスビジネスユニット
プラットフォーム事業推進部 市場開拓課マネジャー
佐々木 卓也
佐々木 卓也(ささき・たくや)
フュージョン株式会社 代表取締役社長
  • 生活者と企業を繋ぐ携帯電話
  • PDCAサイクルの人手不足
  • 地道な取組みは企業の知見やノウハウになる

地道な取組みは企業の知見やノウハウになる

 ― 携帯電話と非接触IC カード技術を融合させた、おサイフケータイをマーケティングに利用する
企業が増えています。

福田 雄一郎

福田: 「私たちフェリカネットワークスが設立された2004 年当時のことを振り返ると、現在のおサイフケータイの普及ぶりには、目を見張るものがあります。設立した年に「モバイルFeliCa IC チップ」を搭載した携帯電話が「おサイフケータイ」としてNTT ドコモから販売され、その年の普及台数は、約300 万台でした。弊社は、ソニーとJR 東日本、NTT ドコモの3 社が共同で設立しておりますが、更に普及台数を拡大するためにはKDDI やソフトバンクにも採用していただく必要がありました。ところが、携帯電話に非接触IC カード技術を搭載するというのは、実は技術的にそう簡単な話ではありません。FeliCa IC チップを搭載するための技術情報や仕様を詳細にご説明するなど地道な働きかけを積み重ね、対応機種を開発していかだかなければなりません。幸い、サービスアプリケーションとして、JR 東日本の交通乗車券として利用できるモバイルSuica や電子マネーのEdy(エディ)が、一般ユーザからの支持を得たことが、これらのハードルを乗り越え対応機種の増加につながる追い風となったのです」

佐々木: 確かに、モバイルSuica の登場は、衝撃的でしたね。駅の改札機にケータイをかざして、ピッと入場していく。そんなユーザの姿には、何よりも強い説得力がありました。

玉川 修一

福田: 「その後、コンビニエンスストアやGMS など国内で広く展開している店舗で使える電子マネーのnanaco(ナナコ)やWAON(ワオン)などもサービス開始と同時におサイフケータイで利用できるようになりました。この時期のおサイフケータイサービスの利用は、30 代、40 代の男性が中心で、まだまだ一部のユーザが利用しているに過ぎない状況といえました。もっと幅広い層に利用されるようになるには、マーケティングの分野で多くの企業が、おサイフケータイを導入するようになるタイミングを待たなければなりませんでした。その象徴的なできごとが、日本マクドナルド様による2008 年の「かざすクーポン」サービスの登場です。ケータイ操作だけで簡単に登録でき、割引など特典が得られるこのサービスは、それまでおサイフケータイに縁遠かった層にも支持を得て、爆発的に利用者が増加していき、男女を問わず幅広い世代で、おサイフケータイが利用されるようになっていったのです」

玉川: 「おサイフケータイの普及台数は2011 年7 月現在、契約ベースで約6900 万台に達しています。実に、携帯電話(※IP 接続サービス)利用者の約7 割という高い普及率となっています。ただ、利用実態としては必ずしも私たちが満足するレベルには至っておりません。日本マクドナルド様の「とくするケータイサイト」に登録を済ま せた約2000 万人のうち、約1000 万人がかざすクーポンが使える「とくするアプリ」にも加入頂いているという事例がありますので、私たちフェリカネットワークスとしても、マーケティング分野における利用水準全体をさらに引き上げ、少なくとも半数以上に、会員証やポイントカードとして日常的に使っていただけるようにしていきたいと考えています」

 ― おサイフケータイが普及したことによって、企業の意識はどう変化したのでしょう。

佐々木 卓也

佐々木: 「私たちフュージョンでは、長年、流通小売のクライアント向けにポイントカード事業の導入や運用をサポートしてきたわけですが、以前から課題としてきたのが、プラスチック製のカードを顧客に携帯していただく仕組みだと、顧客への普及率が、どんなに頑張っても、70~80%で頭打ちになってしまうという現実でした。すべてのお客様にカードを持っていただくというのは、やはり、不可能です。消費者のライフスタイルや価値観は多様化しており、ひとつの手段が全員に受け入れられることはあり得ません。難しい時代と感じています。そして、いまや、特に首都圏・大都市では、ケータイをかざすという行動パターンが、ひとつの消費文化として定着していると実感させられます。それゆえ、企業の側では、プラスチック製のカードやモバイル会員証など、いろいろな手段を組み合わせて『お客さん、どれでもいいですよ』と選んでもらえる体制を整えるしかありません。 また、そもそも、ダイレクトマーケティングの基本に立ち返れば、これだけの高い普及率で、1 人が1 台ずつ保有する通信機器という存在には、大きなメリットがあるわけです。ケータイが固有のID になって、生活者と企業をつなぐかけがえのないキーになるというコンセプトには、多くの企業が高い関心を寄せてきました。ケータイは、普及が進んだことでコスト面でも以前よりずっとリーズナブルなっていますし、より多くの企業にとって、マーケティングに活用するための環境が整いつつあるのではないでしょうか」

玉川: 「私たちフェリカネットワークスは、設立以来、3つの軸で事業を展開してきました。ひとつは、おサイフケータイを使える携帯電話を増やすこと。もうひとつは、おサイフケータイを使える場所を増やすこと。そして最後に、おサイフケータイを使っていただく方を増やすこと、です。私たちの属するプラットフォームサービスユニットは、最後の『使える場所を増やすこと』が主要なミッションです。主に、法人ユーザの開拓に力を注ぎ、多くの企業様に多様な用途で、おサイフケータイを導入していただきました。例えば、最近、目立って増えてきたのが、音楽ライブやコンサート向けの電子チケットの需要です。以前から音楽業界では、人気アーチストのチケットが、転売目的で購入され、ネットオークションなどを通じて高値で取引されることに手を焼いてきたのですが、その点、電子チケットは、転売の制限が可能です。最近では、国内・海外ビックアーティストの公演でも採用いただいております。ファンのためにチケットの買い占めを防ごうと、アーチスト自身の強い希望で決まって、電子チケットを採用する方も少なくありません」

福田: 「新しい技術やサービスのハイテク市場におけるマーケティング理論として、ジェフリー・ムーアの『キャズム理論』のモデルなどが知られていますが、おサイフケータイの普及とその利用状況は、すでに、新しいものに敏感な層である『イノベーター』や『アーリー・アドプター』による利用の段階を脱し、大きな成長の原動力となる『アーリー・マジョリティー』による本格的な消費に移っているとみています。このように「おサイフケータイ」を利用することがユーザに浸透している状況と、かざすクーポンを簡単に導入できる「モバイルクーポンサービス」や、店舗に新規顧客を誘引する「リアル送客サービス」といった新しいソリューションの提供を弊社から開始した状況もありますので、より多くの、より幅広い業種業態の企業に向けて、積極的に活用方法のご提案やご検討のサポートを継続していきます」

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