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CX(顧客体験)を「摩擦の無い体験」と「意味のある体験」に分けて考える|フュージョン株式会社

作成者: 佐々木 卓也|Feb 28, 2021 3:00:00 PM

最近読んだアメリカのWEBサイトの記事に、
「顧客との良い関係を構築する為に顧客体験=CXは主に2つに分けられる。
その2つとは「摩擦の無い体験」と「意味のある体験」である。」
とありました。

1つ目:摩擦の無い体験 Frictionless experiences
ワンクリックで注文出来るEC、速く表示するWEBページ、手続きが簡略化された申し込み等・・・
顧客がスムーズに行動できることで、購買や成約、利用などへ導くよう企業は投資しています。
デジタルでもアナログでも、それぞれのマーケティングファネルでの脱落・離反防止や、
販促チャネルを増やしたり、チャネル間の行き来がスムーズになる様な施策に注力しています。

それらは投資対効果が測定しやすく、短期的な成果として表し易いです。
ほとんどの企業はこの様な「摩擦の無い体験」を生み出す事を目指しています。

しかし、一方で差別化要素の期間は短く競合との「同質化競争」となっています。
しかも競合他社に後れを取らないように常に周りに目を光らせていく必要があります。

2つ目:意味のある体験 Meaningful experiences
「意味のある体験」とは、相手の期待値を超えるような体験
を指します。

人間は体験を思い出す際、大半は楽しい出来事をピークとして、その周りを記憶しています。
感情は一番記憶に残る、という言葉もあります。

パッケージングや開封体験、商品のカスタマイズやパーソナライズ、
上得意様の為のサービスや接客、ユーザー同士のコミュニティ等・・・
感情に訴えかける施策の必要性は重要度を上げています。

写真は「b8ta(ベータ)」というサンフランシスコ発の体験型店舗です。
スタートアップ企業の商品は中々全国的に流通せずに実際に触れる機会は無いのですが、
実際に手に取って体験できる価値を提供しています。

「意味のある体験」を生み出す為の方法を見つけるのは簡単な作業ではありません。
クライアントのビジネスと、その先にいる顧客の行動や態度を理解する必要があります。

フュージョンで言えば、理解する一つの手法として
アナリティクスやデータの可視化があると思います。

また、「意味がある体験」は成果が測定しづらく、
長期的な顧客との関係を意識しないと立案が難しいですが、
企業にとっては競合との差別化、模倣困難性を生む要素
でもあります。
NPSリサーチなどはこれを測定する方法かもしれません。

「摩擦の無い体験」と「意味のある体験」両方をバランス取りながら
顧客体験を最適化(最大化)するのがマーケティング企業の仕事
だと思います。

現時点では、世の中のベンダーが「最適化」という名の下に、
摩擦の無い体験を販売しているのかもしれません。

しかし、それは同質化を生む仕事にもなってしまっています。

フュージョンはデータやテクノロジ、クリエイティブの力で
「意味のある体験」を生み出せる企業でありたいと思っています。

Think out!
最後まで読んで頂いてありがとうございます。