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ユーザー調査手法について

コラム第11回はUX担当の横山が担当します。

UX(ユーザーエクスペリエンス)の概念については今や検索で多くの記事を目にすることができ、これまでの私のコラム「ダイレクトマーケティングとUXデザイン」「UXにまつわる8つの誤解」でも触れてきましたので、今回はその手法についてご紹介したいと思います。

中でも、上流工程の「ユーザー理解のための調査手法」について今回はフォーカスしていきます。

Webサイト、DMなどあらゆるプロモーション手段の多くが、技術の進化によって効率化が進み、ますます安価に実施できるようになっています。そのため、ユーザー理解に時間を割いてその比重を高める企業が増えています。

その気になれば誰でも手段の効率化についての情報を手に入れることができます。そんな中で競合よりも成果を出すためには、ユーザー調査の精度をいかに高めていけるかにかかっているといっても過言ではありません。

ユーザーを正しく理解することが、適切な施策を設計することに繋がっていきます。

それでは、ユーザー調査手法を今回は「行動」「態度」の2つの軸に分けて紹介します。

  1. 1. ユーザーの行動を把握する調査

「結果的にどのような行動をとったか?」

『心脳マーケティング - 顧客の無意識を解き明かす』の著者ジェラルド・ザルトマンによると、人間の思考の95%は無意識によるものであるとしています。残り5%の有意識的な発言だけを戦略意思決定のエビデンスとして利用することには一定のリスクが伴うと言えるでしょう。

行動の結果を見ることは、95%の無意識も作用したバイアスの少ない評価が可能になります。

1-1. ユーザビリティ調査:

被験者は、調査対象となるサービスの特定タスクや一連の利用シナリオをこなし、その行動と発話からUI上の問題点を発見していきます。被験者5人で問題の85%を発見できると言われています。

これは被験者が増えるほど、発見済の問題点が重複し、新たな問題点を発見しにくくなるためです。

1-2. アイトラッキング:

サービスの利用する際の、被験者の視線の動きを追跡していきます。UIの設計において、レイアウトの妥当性を評価でき、その後のファインダビリティ改善に有効な調査方法です。

アイトラッキングには、視線が動いた順序が分かる「ゲイズプロット」と、視線の頻度が分かる「ヒートマップ」という2つの異なるアウトプットがあります。

例えば、ヒートマップの結果だけで「良く見られているコンテンツを情報に配置し直す」改修を行った場合にユーザーのスムーズな視線順序を妨げることがあるため、2つの結果を組み合わせて改善していく方が理想的と言えるでしょう。

1-3. A/Bテスト:

調査対象サービスの重要な分岐ページやコンバージョンページの2つのうち、どちらの効果が高いかを計測します。WEBサイトの場合、ランディングページやバナー、メールマガジンの部分最適化施策の一環として実施されることが多い調査法です。

1-4.エスノグラフィ調査:

被験者の実際の日常生活を観察し、その環境や文脈も含めて明らかにする調査手法です。調査ラボではなくありのままの利用現場で実施され、サービスの使われ方だけでなくユーザーのベネフィットや価値を発見し、顕在ニーズを洗い出すことができます。仮説発見型アプローチで商品開発などに生かされます。

上記で列挙した調査手法は、リアルに近い行動結果を得ることができるので、その後のサービスリニューアルや改善を判断する上で強力なエビデンスとなることは間違いありません。


2.
ユーザーの態度や意見を把握する調査

「どのように認知し、自ら行動を意思決定しているか?」

サービスに対するユーザーの誤解も含めた認知や印象を知ることができます。一方で、実際の利用シナリオでの行動と乖離する発言となる可能性も十分あります(質問の仕方やグループの属性により無意識に変化しがち)。

サービスの企画段階やリニューアル前に実施することで、設計のヒントを得ることができます。

2-1. グループインタビュー:

スクリーニングしたターゲット層ユーザーへの定性調査。ディスカッションを通じて、対象サービスへのニーズや行動理由などを深堀する。被験者同士の意見交換によって広く深い情報が得られますが、他者の意見やインタビュアーの質問の仕方によってバイアスが掛かりやすいため注意が必要です。

2-2. カードソーティング:

名称を記入したカードをユーザー自身でグループ分け(または階層化)してもらったり、カテゴリ名称を付けてもらうことによって、ユーザーのメンタルモデル(サービスの認知構造や思考プロセス)を把握する調査です。

世の中に存在するサービスのほとんどは階層構造を取っていますが、その階層構造が不適切だとユーザーはストレスを感じたり、利用を中断する可能性があります。カートソーティングによって、ターゲットユーザーにとって自然な階層構造を取る重要なインプットとなります。

2-3. WEBアンケート:

WEBサイト来訪者に実施するアンケートで、定量調査の代表的な調査です。無料のASPやツールが充実しているため容易に実施可能ですが、結論ありきで回答を恣意的な誘導することのないよう設問設計が重要です。

2-4. 日記法:

特定の被験者に1週間以上、サービス利用時に感じたことや行動を日記で記録してもらうことで、長期利用による体験の変化を時系列に洗い出すことができます。他の調査方法では取得できない時系列のUXを把握できることで、サービスの利用期間を延ばす施策を検討する際の有力なインプットとなります。

以上、2つの分類に分けた調査手法を紹介しましたが、当然ながら1つのプロジェクトで全てを行うことは不可能で、現状のステータスやサービスの特性を踏まえて取捨選択するべきでしょう。結局は、調査結果がその後のプロジェクトの工程に正しく生かされ、改善したサービスによってより良い体験をユーザーにしてもらうことが重要なことです。


ここまでは実際のユーザーを対象とした調査手法を紹介しましたが、プロジェクトメンバー間でもユーザー行動を可視化する手法として以下のような手法もあります。

・コンタクトポイントマップ

https://www.fusion.co.jp/staff/assets_c/2014/05/contactpoint-map-86.html

ユーザーの利用体験上で接するシステムやデバイス、インターフェースをプロットしたマップです。このマップ作成によってユーザーを取り巻く環境を俯瞰でき、各コンタクトポイントで発生するインタラクションを想定しやすくなります。横軸を大まかな体験フロー、縦軸をシステムやデバイス、インターフェースとして、それぞれの交わるポイントに自社サービスに限定しない全てのインタラクションを記述していきます。

・カスタマージャーニーマップ

http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2014/03/24/16722 (Web担当者Forumより)

※カスタマージャーニーマップの作成ステップや実例、テンプレートなど詳しく紹介されています

一見、コンタクトポイントマップと似ていますが、各コンタクトポイントとの接点だけでなくユーザーの心理や課題まで詳細に可視化するのが特徴で、現状の課題を俯瞰で洗い出せたり、プロジェクトメンバー間の視点を統一させコンセンサスを得やすくなる効果があります。

前述のユーザー調査1/2で事前にユーザーの行動/心理を把握した上でマッピングする方が精度が高くなるでしょうが、それらの情報がなければ、各メンバーの知るユーザー行動の断片から行動の連なりを発想して作成してもよいでしょう。その際、提供者としてのバイアスを意図的に排除し、真摯にターゲットユーザーになりきることが重要です。

・UX発想シート

http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2012/09/27/13656 (Web担当者Forumより)

※詳しい作成方法とテンプレートが紹介されています

5W1Hに沿って、サービス利用時のユーザーの行動・心理を整理し、具体的なシナリオとしてまとめられるシート。マスターゲットではなく具体的な人物を想定しながら記入でき、モノ中心で考えがちな企画をユーザー体験から発想しやすいシートとなっています。既存サービスというより新サービスの企画ブレストに使うことで効果を発揮できそうです。

いかがだったでしょうか?

技術進歩によって効率化の進む中、あなた(御社)はどこに注力していきますか?

ユーザーを理解することで適切な施策を選択し、正しく設計することができるようになっていきます。

その結果、サービスを使うユーザーが楽しんでくれたり、ストレスが軽減されたら意味深いことだと思います。

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