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MAツール運用時によくある3つの「困った」から見る、データベース構築段階でやるべきこと|フュージョン株式会社

作成者: Admin|Mar 28, 2022 5:41:01 AM

MAツールを活用して1to1のメール配信を行う企業が年々増え続けています。
一方でMAツールを導入した後になって、「やりたかった配信ができていない」といった声も聞かれます。
そこでこのコラムでは、MAツールの運用段階でよくあるマーケティング担当者の3つの「困ったシーン」を取り上げます。すでに運用を担当されている現場の方はもちろん、これからMAツールの導入に関わる方もぜひ参考にしてください。

 

【困ったシーン①】欲しいデータが抽出できない!

1つ目の「困ったシーン」は、データベース構築と配信設計を切り分けて行ったがために、配信設計に入った時に欲しいデータが抽出できないことです。

例えば、誕生日を迎える方にバースデーシナリオでeメールを配信するとします。
その際、データベース内に「誕生日データ」を持っていなければ、当然誕生日の方を抽出することはできませんよね。
さらに、誕生日を迎える方に世代別に特典を付ける、というプロモーションを計画するとします。
誕生日を和暦で収集している場合、そのままでは年代が出せないため、西暦に変えてデータを持つ必要があります。

このように、データベースを構築する段階で、どのような配信をしたいかを視野に入れないと、欲しいデータが抽出できない、という危険性があります。

データベース構築→配信設計と段階的に行うのではなく、MAで実現させたいことを先に決め、構築と設計を行ったり来たりしながら進めることが肝要です。

【困ったシーン②】SQLを書かないと抽出できない

MAツールには、ノーコードでデータ統合から配信が可能と謳う製品が多くありますが、現実には複数の要素を組み合わせて対象者を抽出したい場合、SQLを書かなければならないケースが少なくありません(例:RFM分析でR1×M3以上、かつ女性、を対象とする、等)。
しかし、配信を行うマーケティング担当者がSQLを書くことを想定しておらず、社内にスキルを持つ人がいない場合、抽出条件をよりシンプルな内容に変えるなど変更を余儀なくされてしまいます。

これを解決するには主に3つの方法があります。
①データベース構築段階で可能な限りデータを細かく持っておく
②データ集計・抽出は別のツールを用いて連携する(分析ツールの設計は別途必要)
③SQLを書ける人を採用する、外部の力を借りる

どんな条件で抽出したいかを予め決めておけば、システム部門に要望を伝えて開発要件に加えてもらう、外注する予算を確保する、などの対策が可能になります。

【困ったシーン③】差し込み項目がそのまま使えない!

MAツールを使って配信するのですから、パーソナライズをフル活用したいところです。
そこにも落とし穴があります。

例えば、おススメ商品を動的コンテンツとしてeメール内に掲載する場合、データベースに登録されている項目名がそのまま表示されることになります。
もし項目名が内部名になっていると、下記の左のように内部名で表示されてしまいます。(右があるべき表記)


(画像をクリックすると拡大します)

解決策としては、
・内部名ではなく正式な商品名にする
・表示用として、正式な商品名のカラムを商品マスタに追加する
といった工夫が必要です。

配信設定は完了してテスト配信をした際に表示がおかしいことに気が付く、ということは少なくありません。その段階で気が付くと、設定のやり直しはもちろん、データベース自体を見直す必要まで出る可能性もありますので、最悪の場合予定していたスケジュールに間に合わない、ということもあり得ます。

データベースの構築は単なるシステムのつなぎこみとして行うのではなく、データを配信でどう使うかまで考えて設計することが、手戻りを最小限に抑えることにつながります。

データをどう持つかで運用の「困った」を最小限に

今回ご紹介した3つの共通項は、データベース構築段階でどういう配信するかを踏まえて設計しておくことが大事ということです。

MAは単なるメールの発射台ではありません。
運用段階で困らないよう、導入時点からどんなシナリオを実施するのかを検討し、そのために必要なデータベースの設計を行いましょう。

フュージョン株式会社では、Salesforce Marketing Cloud の業務設計~実行~最適化までをワンストップで支援しています。

当社の導入支援は、運用段階でつまずかないよう、最初にMAツール活用のゴール設定、それを実現するためのデータ設計、ベースシナリオの設計から始まります。
CRM戦略において顧客のどんな行動変容を促したいかを起点に、Salesforce Marketing Cloudをどう活用するかを一緒に考え、運用のPDCAサイクルを伴走型で支援します。

また Marketing Cloud 認定メールスペシャリストの資格保有者が在籍していますので、企業の課題や業界特性に合わせた効果的なSalesforce Marketing Cloud運用をサポートできます。

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