一方で、日々の配信業務が優先され、目的やKPIが曖昧なまま施策が続いてしまうケースも少なくありません。
このような状態が続くと、施策は「なんとなく配信」になりやすく、効果検証や改善も後回しになります。さらに、運用ルールや判断基準が整っていない場合、担当者ごとの経験や判断に依存し、属人化しやすくなります。
今回の記事では、CRM施策が「なんとなく配信」になってしまう原因を整理し、成果につながるCRM施策運用へ改善するためのポイントを、目的・KPI、コミュニケーション設計、業務設計、PDCAの観点から解説します。
「なんとなく配信」とは、例えば、
・毎週のメルマガを“とりあえず”同じセグメントに送っている
・配信テーマがキャンペーン都合で決まっている
・開封率・クリック率は見るが、改善にはつながっていない
などのことを指します。このように、目的や対象者、KPIが定まっていないまま、配信すること自体が目的化しているケースも多いのではないでしょうか。
このような「なんとなく配信」を続けることで
・顧客にとって不要なコミュニケーションが増える
・施策成果の良し悪しを判断できなくなる
・改善ナレッジが組織に残りにくい
・LTVや顧客ロイヤルティ向上につながりにくくなる
このような状態が続くと、CRM施策の成果につながりにくくなります。
CRM施策の成果は、その背景にある設計と運用の仕組みによって左右されます。
「なんとなく配信」によって生まれる課題は、設計や運用の仕組みが整っていないことが主な原因となります。逆に言えば、これらを整理することで成果につながる道筋が明確になります。
成果につながるCRM施策とは、顧客理解を起点に、施策目的・KPI・対象者・チャネル・業務フロー・効果検証を整理し、継続的に顧客との関係性を高める運用体制をつくるということです。
CRM施策を成果につなげるために、以下の4つの観点を順に整理していきましょう。
1. 施策目的・KPIを整理する
2. 顧客理解に基づいてコミュニケーションを設計する
3. 属人化を防ぐ業務フローを整える
4. 効果検証と改善のサイクルを組み込む
下記記事で成功するメールマーケティングについて記載しております。興味のある方はあわせてご覧ください。
それでは、次の章でひとつずつ解説していきます。
ひとつめの観点である「施策目的・KPIを整理する」は、つまりは、配信目的を「誰にどうなってほしいか」ということを定義していきましょう。
成果につながるCRM施策を実現するためには、単に配信回数を増やすのではなく、施策全体の設計と運用体制を整えることが重要です。
CRM施策の成果は、配信回数ではなく設計で決まります。
「誰に・何を・どのような目的で届けるのか」という設計と、その後の改善プロセスが成果を左右します。
施策目的を設定する際は、現状の課題がどこにあるのか、何を解決すれば成果に近づくのかを整理することが重要です。
例えば、新規顧客の取り込みはできているけど、2回目購入につながっていないことがネックになっていて売上がのびていないのが課題となっている場合、「初回購入から2回目購入への転換率アップ」をKPIに設定します。
重要なのは、施策ごとの役割を明確にした上でKPIを設計することです。さらには、PDCAを継続的に回していくためにも、顧客行動の変化を捉えられるKPIを設定することが重要です。
それ以外にも、ターゲットと目標となるKPIをそれぞれの施策で検討する際には、「休眠顧客のアクティブ化率」、「施策接触後のLTV」などもあげられます。
施策の目的に応じてKPIを設定しましょう。
CRM施策の目的・KPI・業務フローを整理したい方は、顧客理解を起点に、成果につながるCRM施策運用を見直すための資料をご覧ください。
CRM施策の根幹にあたる部分がコミュニケーション設計です。
顧客セグメントごとに課題や期待は異なるため、どの顧客にどのようなアプローチをするのかを整理する必要があります。
メルマガやLINEなどのオンライン、DMなどのオフラインを横断し、カスタマージャーニーを設計したうえで、各チャネルの役割を整理しましょう。
この時に大事なのは、同じ顧客に複数チャネルから似た情報を届けるのではなく、顧客の状態、行動・接点に応じて、チャネルごとの役割と伝える内容を設計することです。
どのチャネルで、いつ、何を伝えるのか、ということを設計していきます。
コミュニケーション設計を考えるときには、顧客とどのような関係を築いて発展させていくのか、という、前の章でたてた目的を意識して設計していきましょう。
コミュニケーション設計については、下記資料に詳しく掲載されています。
属人化を防ぐには、担当者の経験に依存している判断や作業を可視化し、企画、原稿作成、対象者抽出、承認、配信、効果検証、改善の流れを整理し、ナレッジが組織に蓄積される運用体制を整えていきましょう。
ナレッジを作成する際にポイントは下記3つです。
•配信前・配信後の作業を可視化する
•判断基準と承認ルールを明確にする
•テンプレート化できる業務と考えるべき業務を分ける
PDCAは「余裕があれば行うもの」ではなく、施策設計の段階から、誰が、いつ、どの指標を確認し、どのように次回施策へ反映するかを決めておくことが重要です。
まずは、配信後に見るべき指標を事前に決めておきましょう。
そして、レポートを作るだけで終わらせないようにするためには、振り返りのタイミングを業務フローに入れておくことで、効果検証を必ず行うものとしておきましょう。
改善内容を次回施策に反映していくことで、CRM施策の効果が高まっていくはずです。
下記のコラムでも、PDCAサイクルを通じた効果検証や改善の考え方を紹介しています。あわせてご覧ください。
CRM施策運用に必要な4つの観点をみてきました。
4つの観点では、施策目的、対象者条件、チャネルごとの役割、KPI、配信前後の業務フロー、承認・判断基準、効果検証タイミング、改善反映、顧客理解やロイヤルティの視点、ナレッジ蓄積が重要ということがわかりました。CRM施策の成果は「配信スキル」ではなく、設計と運用プロセスによって決まります。
自社のCRM施策がどの程度整理されているか、一度確認してみてはいかがでしょうか。
フュージョンの資料ダウンロードページでは、施策設計や運用体制の現状を確認できる「CRM現状セルフチェックシート」をご用意しています。
成果につながるCRM施策の実現に向けて、ぜひご活用ください。
CRM施策の成果を高めるためには、施策設計だけでなく、継続的に運用できる仕組みづくりも重要です。
ここでは、e-mail配信の運用体制を整備し、配信業務の負荷軽減とPDCA運用を実現した支援事例をご紹介します。
コープデリ生活協同組合連合会では、リード組合員に向けたe-mail配信について、定期的に配信を行う仕組み作りや人的労力・相談相手の不足が課題となっていました。フュージョンは、ペルソナ・カスタマージャーニー設計から、e-mail配信のシナリオ設計、配信運用、PDCA支援までを伴走。最適な“型”の構築と、配信業務の負担軽減を支援しました。
実際の取り組み内容は以下の通りです。
課題:
・配信が属人的で再現性がなかった
・人的リソースが不足していた
施策:
・ペルソナ設計
・ジャーニー設計
・シナリオ整備
成果:
・配信業務の標準化
・運用工数削減
・継続的なPDCA体制の確立
詳細はこちらの記事にも掲載されていますので、下記もあわせてご確認ください。
成果につながるCRM施策運用を実現するには、顧客理解を起点に、施策目的・KPI、コミュニケーション設計、業務設計、PDCA運用をつなげて考えることが重要です。
メルマガ、LINE、アプリ、DMなどのCRM施策が「配信するだけ」になっている場合は、まず現状の施策と業務フローを棚卸しし、どこに改善余地があるのかを整理することから始めましょう。
「自社のCRMがなんとなく配信になっていないか不安」
「運用を見直したいが、どこから手をつけてよいかわからない」
このような課題をお持ちの方は、ぜひ一度フュージョンまでご相談ください。
お問い合わせフォームの他、ショート面談も受け付けしております。