事例紹介|フュージョン株式会社

店舗アプリデータ分析に基づくKPIマネジメントの仕組み化

作成者: Admin|Jan 27, 2022 7:51:31 AM

(ご支援内容)

  •   アプリデータ分析結果に基づくKPI整理
  •   KPIマネジメント手法の確立

 

クライアントが抱えていた課題

クライアント企業(以下、A社)のマーケティング部の重要任務として、全社向けの年度/月度マーケティング戦略・マスタープラン策定と全社向け発信がありました。これまでは、定性的なマーケティング戦略は作れていたものの、目標達成指標となるKPIの整理やマネジメントの仕組みが整っておらず、再現性のあるマーケティング活動が充分に行えていませんでした。そのため、個々の施策ありきではなく、マーケティング戦略を定量的な観点で作っていくためのスキームを必要としていました。
また、マーケティング戦略策定過程においては、同部内で属人的に受け継がれてきた技能・ノウハウへの依存度が大きく、組織として戦略策定プロセスを形式知化したいと考えていました。

 

フュージョンのご支援内容

そこでフュージョンでは、マーケティング戦略策定~実行までのプロセスそのものを定量化・体系化し、かつA社でそれを自走化できる状態をゴールとした取り組みをご提案しました。
とはいえ、既存のフレームワークや方法論を当てはめれば実現できるわけではありません。
A社固有の業界ポジション、組織規模、現状課題、慣例、外部パートナーの存在などをふまえた解決アプローチが求められました。

 

A社とフュージョンで数回にわたる議論を重ねた結果、当社は具体的に下記3つのフェーズに分けた伴走型支援をご提案しました。

 


ご提案の結果、まずはA社の直近ミッションである、全社向け年度/月度マーケティング戦略・マスタープラン策定と全社向け発信のため、Phase1とPhase2を3か月で実施することとなりました。

 

特に、マーケティング戦略の評価指標となるKPIの整理については、下記のKPI設計の考え方に基づき、組織レイヤー・役割に応じたモニタリング指標の細分化を行いました。

 


A社の場合、顧客接点や顧客のリテンション促進のために重要な役割を果たしていたのは「店舗アプリ」でした。
しかし、A社との話し合いを重ねる中で、下記のような課題が見えてきました。

  • 店舗アプリ自体のKPIと、経営上のKPIをうまくつなぎ合わせて設計・管理できていない
  • そのため事業部に担ってもらう店舗アプリのKPIにも十分なロジックが備わらず、現場の一体感・納得感を高めき れていない

そこで店舗アプリのデータ分析とKPI整理をしっかり作りこみ、全社へ発信することについてA社と合意。
A社のこれまでの経緯や実現可能性なども考慮し、店舗アプリの現状課題や注力ポイントを見出すための分析設計~分析実施・示唆出しおよびKPIツリーの再構築までを行いました。

 

また、分析結果をマーケティング部から全社へ発信する際には、現場にとっての腹落ちと納得感が重要になります。そのため、難しい数式や複雑なロジックをなるべく使わず、わかりやすく端的な説明になるようA社と話し合いながら、分析レポートを一緒に磨きこんでいきました。

成果と今後の展望

1年間の伴走支援の結果、全社一丸でマーケティング活動を再現性ある形で行うための土台ができました。

【具体的な成果物】

  • 店舗アプリデータ分析レポート
  • KPIツリー
    ※あわせて週1回程度の定例会を実施

 

これらの共通言語を使って、次は実行のステップに進みます。
A社が目指しているのは、データに基づき、部署や役職を超えて組織的なマーケティング活動ができている状態です。
そのためには、文化づくりも含めて息の長い取り組みが必要です。
今後もフュージョンは、DX・テクノロジーとの融合も含めて継続的なご支援を行っていく予定です。


【参考コラム】
年間マーケティング計画の目的は?ありがちな課題や見直し時のチェックポイントを解説
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