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「自走する」小売業

佐々木 卓也
2020-11-25

コロナ禍でオンラインイベントやウェビナーの開催も増え、
最近のマーケティングやテック関連イベントでは
小売業のCMOやマーケティング部署の方々の登壇も多くなっています。

小売業の「中の人」が直接外部に発信する様な活躍が目立つ様になりました。
以前は代理店やコンサルタントの方々の発信が多いイメージでしたが
この数年で様変わりしました。
最近は他者の力を借りずに小売業が「自走している」と感じ始めました。
感じられるのは私自身が20年以上小売業のサポートに従事していたからかな、と思っています。

「自走」にはいくつか理由があると思いますが、いくつか挙げてみます。

  • 一つ目「事業承継が進み、次世代の経営者が次々と生まれている」

高度成長期やバブル時期を体験していない経営者が現在を冷静に見つめ判断している様に思えます。
よりデータドリブン、マーケティング思考の経営者が増え、SNSやメディアでの発信、
抽象度の高いヴィジョンを言語化する事も得意、といった経営者が牽引していると感じています。

  • 二つ目「デジタル施策運用、テクノロジ導入を内製化し始めている」

いくつかの小売業では社内にデジタル専門部署を配置しCDO、PM、エンジニアなども採用し、
既存の評価制度や給与体系の枠も超えて人材採用を始めています。
小売業の評価制度や給与体系は、リアル店舗の体制を中心に長年設計されてきたので
手を入れるのは大変ですが、優秀な人材を社内に獲得するとなると避けては通れないと思います。

  • 三つ目「情報収集の為に自ら動いている」

デジタルやテクノロジの先進的な情報やベンチャー企業は、
やはり都市部に集中している事が多い状況の中で
地方の企業でもWeWorkに出先を構えてテック企業との面会を積極的に行ったり、
大都市にダブルで本社機能を構えたり、
自らコワーキングスペースを用意し、ベンチャー企業を入居させる企業も増えています。
著名なマーケターや、CIOクラスを役員として外部から迎え入れる事も当たり前になってきました。

バイヤーが世界中に商品調達のために動くのと同様に、
情報システム部やマーケティング部、営業企画部関連の方々も本社で待ち構えて
提案を受けて取捨選択する時代は終わりに向かっています。

  • 四つ目「共創・協働という考え方が浸透し始めている」

発注側と受注側の垣根を超え、互いに未経験の分野での実績を共に創っていこう、という
コワーキングやコソーシングといった考えの中で協力会社を募り
事業開発に取り組んだりする企業も増えています。

デジタル分野は特に進化スピードも速いので、要件定義~設計~開発~テストといった
従来のシステム開発の様な進め方だと後手に回りやすく、
動きながら考える、というやりとりを重視する企業も増えています。

上記の環境の中で、
マーケティング会社はどのような役割を担えば良いか、
私たち自身も過渡期に突入していると感じています。
しっかりお役に立てる様に私たちフュージョンの役割も変化・進化していきたいです。

画像1.jpg

写真はニューヨークで乗ったベンチャー企業集積エリアで
SELF DRIVING(自走) する車です(笑)

Think out!
最後まで読んで頂いてありがとうございます。

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