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    商品を通して顧客を知る~Excelでできる売上分析

    2015-11-11

    マーケティング分析は、企業が顧客の要望を満たし、市場のニーズに対応するために、データを活用して戦略的な意思決定を行うための取り組みです。マーケティング分析の一種である顧客分析の代表的な方法として、RFM分析やデシル分析があります。
    ただ、この二つの分析では顧客が「何を買ったか」を問いません。
    そこで、「何が買われたか」「どのように買われたか」に注目して商品を切り口に売上を分析する手法をExcelでの手順を例にご紹介します。

    【参考コラム】
    CRM領域で使えるマーケティング分析のフレームワークや代表的な手法を紹介

    今回の例では、架空の売上明細から分析を行います。
    分析にあたっては以下の項目が必要となります。

    【必要な項目】
    ・注文を識別できる項目:注文番号など
    ・商品を識別できる項目:商品コードなど
    ・注文日
    ・注文個数
    ・注文金額

     

    商品別売上構成比

    売上を店舗別や週別・月別に集計することは多くの方がルーチンとして行っていると思います。
    ここでは、商品別という切り口で売上の構造を分析してみます。

    商品別売上構成比が分かると売れ筋の商品、売上に課題のある商品が分かり、品揃え、販促、商品開発等に反映できます。
    また、購入された商品は顧客の選択が最終的に形になったものですから、この分析を通して顧客の嗜好を理解することにもつながります。

    商品別の売上をExcelで集計するには、売上明細を元にピボットテーブルを利用するのが簡単です。

    明細全体を選択して、以下のようにピボットテーブルを作成します。
    ・行ラベル: 商品コード
    ・値: 注文個数(合計)、注文金額(合計)
    これで、商品ごとの受注数・受注金額が集計されます。

    product01.jpg

    product02.jpg

    できあがったピボットテーブル全体をコピーして別のシートにペーストし、個別商品の注文実績が全体に占める割合を計算します。

    product03.jpg

    商品の種類が多い場合には、個別の商品の売上を集計すると煩雑になり全体の傾向が見えづらくなることもあります。

    そういった場合には、商品をカテゴリーにまとめてカテゴリーごとに傾向を見るといった方法が考えられます。



    購買間隔分析


    商品に注目して分析する際、もう一つおすすめしたいのが購買間隔分析です。
    商品別の購買間隔が分かると、売上につながる施策に反映しやすいためです。

    購買間隔は、以下のように、Excelでも集計することができます。

    集計元データとして売上明細を使用します。
    明細全体を選択して、「データ>並べ替え」をクリックし、
    顧客ID(昇順)→商品ID(昇順)→購入日(昇順)でソートします。

    span01.jpg

    「前回購入からの経過日数」の列を追加し、以下の式を記載します。
    これで顧客が同一の商品を購入していた場合のリピート間隔が計算できます。
    (経過日数0は初回購入を意味することとなります)

    span02.jpg

    「前回購入からの経過日数」の列を含むリスト全体を選択し、ピボットテーブルを作成します。
    以下のようにデータを選択します。
    ・行ラベル: 前回購入からの経過日数
    ・値: 注文番号(データの個数)

    ※さらに列ラベルに「商品コード」や「分類コード」を選択すれば、商品ごと・カテゴリーごとの購買間隔を集計することもできます。

    span03.jpg

    できあがったピボットテーブルの行ラベルの列で右クリックし、「グループ化」を選択します。
    「単位」に任意の数値を入力し「OK」すると、指定した期間ごとにデータがまとまります。
    (例では、5日間区切でデータをまとめています)

    span04.jpg

    ピボットテーブルができあがったら、メニューの「挿入>グラフ」から任意のグラフ種類を選択します。

    今回のサンプルでは、以下のように、購入後30~34日の時期に再購入の山があり、その時期を過ぎると再購入はほとんどないことが分かります。

    span05.jpg

    ここから、たとえば購入から20日経過した顧客に再購入を促すメールを送ることで、離脱を防ぎリピーター化させるといった施策を検討できます。



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