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    マーケティングにおけるデータ分析とは?アプローチの考え方と分析手順

    2021-06-21

    目標達成の道しるべ「KPI」を設定しよう

    「マーケティングはデータ分析が大切」「まずはデータ分析から始めましょう」「データに基づいたマーケティング」など、データ分析の重要性が長らく語られています。
    マーケティング活用できるデータはさまざま存在しますが、例えば以下のようなデータが挙げられます。

    ・購買データ(顧客の購入した商品や個数、店舗などのデータ)
    ・行動データ(Webの閲覧履歴や商品の購買、検索履歴などのデータ)
    ・顧客属性データ(顧客の年齢や性別、居住地などのデータ)

    実際にデータ分析を始めようとした場合、どこから手を付けていいのか分からないということは、よくお聞きする話です。また、データ分析をしようとすると、分析の目的よりも具体的な分析手法にばかり意識が向いてしまうことがありますが、それでは分析結果をうまく意思決定に活かせなくなってしまいます。

    今回は、これから初めてデータ分析をする初心者~中級者向けに、そもそものデータ分析の前提となる考え方をお伝えするとともに、具体的な分析の手順や、気を付けるポイントをご紹介していきたいと思います。

    分析の考え方・アプローチの整理には仮説思考を

    まずは分析の考え方や、アプローチを整理しましょう。
    分析の考え方で最も重要なことは「仮説思考」です。なぜかというと、分析の切り口は無限にあり、網羅的にデータを見ることは難しいからです。
    例えば、分析軸となる項目を年次・月次・週次のどれで見るのか、さらには年代別・性別のどれで見るのか、集計項目は売上金額・1店舗当たりの売上数量のいずれかで見るのか、もしくは両方見るのかといったように、n通り×n通り×n通り・・・と無限に組み合わせが存在します。
    そのため「年代別の売上金額割合は、月次で変わっているのではないか」といったような仮説を立てたうえで、データを分析することが重要です。ここで仮説を立てる際には、業界知識や経験といった「ビジネス力」が必要となります。

    データへのアプローチ方法としては、
    A.仮説立証的アプローチ
    B.仮説探索的アプローチ
    に分けることができます。

    A.仮説立証的アプローチとは、既に存在している仮説をデータによって立証する方法です。
    一方、B.仮説探索的アプローチとは、仮説がない・薄い状態でデータから仮説を見つける方法です。

    上で述べたように、仮説が存在していればA.仮説立証型アプローチでデータを見れば良いですが、仮説が思いつかない場合は、B.仮説探索的アプローチで数多くのデータを見る必要があります。

    例えば、「あるカテゴリの商品は夏に若い世代に多く売れる」という仮説があれば、それを立証するデータを探すのは簡単ですが、探索的なアプローチでこの結果にたどり着くのは時間がかかる可能性が高いです。一方、B.仮説探索的アプローチには思いがけない結果にたどり着く可能性があるというメリットがあります。

    目標達成の道しるべ「KPI」を設定しよう

    マーケティングにおけるデータ分析の手順

    次に、マーケティングにおけるデータ分析の手順についてご紹介します。

    具体的には、
    ①現状把握分析
    ②課題抽出
    ③効果検証

    の順で進めますので、順番に解説します。

     

    【フェーズ①:現状把握分析】

    まずは、現状把握のための分析を行います。
    ここでは、全体のデータ、カテゴリ・商品別、チャネル別、時系列といった軸を組み合わせながら、総量、割合、○○当たりといった集計方法で金額・数量・人数などを見る基礎分析、売上分解分析、リピート率、RFM分析、デシル分析、併売分析といった分析を行うことが多いです。

    まずは現状を把握することで、関わる人たちの中でバックグラウンドとなる共通認識を合わせることができます。例えば、現在の売上が上昇トレンドか下降トレンドかといった基本的な情報の認識に相違があると、戦略を立てる際に齟齬が生まれてしまいます。

    一部の現状把握分析の手法は、下記のコラムでも解説しております。あわせてお読みください。

    【参考コラム】Excelでできる顧客分析入門(デシル分析、RFM分析)
    https://www.fusion.co.jp/column/2015/10/excel-decile-rfm

     

    【フェーズ②:課題抽出】

    次に、課題を抽出するための分析を行います。
    これは、立てた仮説を立証し、どういった施策を打つのかを考えていくフェーズです。
    フェーズ①の現状把握分析や、自身のビジネス経験などをヒントに仮説を立て、A.仮説立証型アプローチを行うのが基本ですが、仮説が出ない場合には、B.仮説探索的アプローチも行っていきます。
    これらのアプローチを用いて、仮説→検証→仮説→検証のサイクルを回していきます。

    例えば、「3回購入してくれると、その後リピーターになる可能性が大きくなる」という仮説を立てたとして、実際に検証します。これが立証できたら、「1回または2回購入した顧客をターゲットに、もう一度購入してもらうためのクーポン付きメルマガ施策」などを考えることができます。

    ▼参考コラム「結果を活かせる!マーケティングの効果検証の基本」

     

    【フェーズ③:効果検証】

    最後にフェーズ③では、施策の効果検証を行います。
    効果検証をするためには、施策設計をきちんと行うことが大切となりますので、設計段階から検証のことを考える必要があります。
    このフェーズでは、施策が成功だったのか、失敗であればターゲットに問題があったのか、クリエイティブに問題があったのかなど、データを用いて検証し、次につなげることが重要となります。
    施策は打ちっぱなしで終わらせず、必ず検証をするようにしましょう。

    ▼参考コラム「事例で解説!マーケティング施策の効果検証方法」

    トライ&エラーの積み重ねで次のアクションへ

    マーケティングにおけるデータ分析の考え方や流れがイメージできたでしょうか。

    大切なのは、ゴールまでの道のりを整理して、仮説の精度を高めていくことです。トライ&エラーで、繰り返すことでよりよい仮説・施策につなげることが分析の目的になります。
    分析すること自体がゴールではなく、分析をすることで何かを明らかにし、次のアクションにつなげることがゴールとなるので、分析の目的を見失わないようにすることが大切です。
    ともすると、分析中に目的を見失ってしまいがちですが、最初に立てた目的を見失わないように時々立ち返って進めていきましょう。

    フュージョン株式会社では、こういったマーケティング分析に加え、施策設計~実施~効果検証までトータルでサポートすることができます。
    BIツールを用いて、フェーズ①:現状把握分析の再現性を高めるサポートや、フェーズ②:課題抽出の際にクラスタ分析といった方法を交えながら行うことも可能です。ぜひ一度お問い合わせください。

    フュージョン株式会社へのお問い合わせはこちら

    顧客分析サービス「CRM ANALYZER」詳細はこちら

    ▼参考コラム
    【BIツールの活用①】できることと導入のメリット
    https://www.fusion.co.jp/column/2021/01/post-288/
    【BIツールの活用②】マーケティング課題に応じたBI活用事例
    https://www.fusion.co.jp/column/2021/01/post-289/

     

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