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    社内でマーケティングツール導入を成功させる方法

    2024-01-22

    マーケティング部門がIT部門との障壁を越えMarTech導入を成功させる方法
    リテンションを担うマーケティング担当者は、顧客分析に基づく戦略策定、顧客識別、ロイヤルティプログラム、ポイントプログラムの実施といった多岐にわたる場面でマーケティング・テクノロジー(MarTech(マーテック))(※注)を駆使しています。
    MarTechとは、マーケティング(Marketing)と 技術(Technology)を掛け合わせた造語で、CRM/MAツールはもちろん、BIツールやCMS、DMPのような各種ツールの利活用を指します。企業がマーケティング活動にITを取り入れることで、ひとりひとりの顧客に対する最適なマーケティング活動が展開できるようになります。
    かつて、MarTechをほとんど使用していなかった新規顧客開拓も、デジタルプラットフォームを活用したオンライン広告などの施策を実施する際にMarTechの使用が増え、MarTechへの理解が必要不可欠になりました。

    本コラムでは、MarTechの導入において、特に設計・開発段階における上流工程で頻繁に見られるマーケティング部門とIT部門の間で発生する課題を紹介したうえで、マーケティング部門がMarTech導入を成功させる方法を解説します。

    (注)本コラムでは、マーケティング向けに開発・運用しているシステムやデジタル基盤の総称として使用しています

    MarTechに求める仕様を明確化しよう

    マーケティングサイドからのよくあるご相談として、「現在の漠然とした要望ではMarTechに対する要件定義が困難である。要望をより具体的に固めてほしい」とIT部門に求められるケースがあります。IT部門がマーケティング部門からの要望を受けるとき、しばしばMarTechに対する具体的な要望が不足していると判断されてしまうのです。

    IT部門は、ソフトウェアの利用目的や活用方法に関する要望を収集し、これに基づいて要件定義を行います。このプロセスにおいて、マーケティング部門側が十分な要望を提供していない場合、IT部門は要件定義が難しいと感じることが多いです。また、ソフトウェア開発に不慣れなマーケティング担当者は、自分たちだけでは要望の具体化が困難で、IT部門の参加を望むこともありますが、このアプローチではIT部門の影響が混入し、必要な要望が漏れるリスクがあります。さらに、両部門での要望のまとめには時間がかかり、責任の所在が不明瞭になることがあります。

    ここで最も効果的な方法は、マーケティング部門がMarTechに対する要望をしっかりとまとめた上で、IT部門に渡すことです。要望のまとめ方や進め方はマーケティング部門で検討し、社内で対応が難しい場合は外部パートナーの支援を検討することも一つの方法です。

    MarTechへの要望優先順位を決めて選択しよう

    IT部門は、マーケティング部門の要望を整理したうえで、MarTechに対する要件定義を行います。この段階で、要望がつながらない場合や矛盾がある場合には、IT部門が再度ヒアリングを行い、要望を確認します。このプロセスを通じて要件定義書が完成しますが、要望がIT部門の想定を超える場合、リソースの不足やリリースの期日の問題などから、要望の優先順位の再検討が求められることがあります。
    マーケティング部門は、全ての要望がローンチ時に同時に実現可能と考えていることがありますが、そうとは限りません。そのため、本来は各要望の優先順位を決めておく必要があるのですが、実際はその検討や優先順位の設定が不足していることが多いです。

    効果的なMarTech導入のためには、要望を固める際に、どの要望が必須で、どの要望がMarTech全体に大きな影響を与えるか、どの要望は満たさなくても影響が少ないかを理解し、優先順位を設定することが重要です。また、自社内で開発するMarTechとSaaS企業から提供されるMarTechの両方を考慮する場合、どのMarTechが自社の要望を最も満たしているか、どの機能の優先順位が高いかを比較し、選択することが有効です。このような優先順位付けは、MarTechの選択と導入において不可欠な要素です。

    マーケティング上の要望とITの要件定義書の整合性を取ろう

    要件定義後は、IT部門は要件定義書を作成します。この要件定義書には「開発の背景・現状の課題」「開発の目的」「含まれる機能」「開発体制・スケジュール」「予算」といった項目が含まれ、特に「含まれる機能」の確認はマーケティング部門にとって重要です。この部分では、提出した要望と優先順位が適切に反映されているかを確認する必要があります。
    しかし、マーケティング部門では、IT部門から提案された機能が自分たちの要望を満たしているかの判断が難しい場合があります。

    たとえば、ポイントプログラム運用でマーケティングシステムを活用する場合、「購入金額100円(税別)ごとに1ポイントを即時に付与したい」という要望に対し、IT部門は「税抜き購入金額に基づくポイント算出」「購入ごとのポイント算出」「100円未満の購入金額の切り捨て」など、具体的な機能に分解して仕様書に記載します。この機能の分解がマーケティング部門には理解しにくいことがあり、「IT部門の言語が異なるため正確か判断できない」という状況になりがちです。これにより、要望が十分に反映されていないMarTechが開発されるリスクがあります。そのため、要望と機能の整合性の確認は非常に重要です。
    また、要望の変更や矛盾がある場合には、マーケティング部門が要望をまとめたドキュメントの修正を行い、IT部門に共有することが重要です。

    今まで解説してきたマーケティング部門とIT部門での役割をまとめると、以下の表のようになります。

    【マーケティング部門とIT部門の役割対比】

    カテゴリ/部門 マーケティング部門 IT部門
    仕様の明確化 マーケティング目標に応じたMarTechへの要望整理 MarTech要望に基づく技術的な要件の整理
    仕様要望の優先順位 目指す顧客体験に必要なMarTech要望の優先順位設定 要望の優先順位に基づくMarTech機能の優先順位設定
    要望の整合性確認 IT部門に提出した要望と優先順位の確認 機能分解した要望を記載した仕様書のマーケティング部門への説明

    マーケティングシステム導入の鍵は「プロジェクトマネジメント」

    マーケティング部門とIT部門は、お互いの進め方を理解し合うことが重要ですが、これは容易ではなく、完全な理解には時間がかかります。そこで重要となる役割が、プロジェクトマネジメントを行える人材の存在です。
    プロジェクトマネジメントがマーケティングシステム導入において重要な役割を果たす理由は、複雑な要件を踏まえたコミュニケーションや、多様なステークホルダーとの調整が必要だからです。MarTech導入は、単なる技術的な実装を超え、マーケティング目標と深く結びついています。効果的なプロジェクトマネジメントは、目標を明確にし、適切なリソース配分や納期を守ったプロジェクト進行、そしてリスク管理を可能にします。それだけでなく、プロジェクトマネジメントは、変化する市場環境や組織内で発生する要望に柔軟に対応する枠組みも提供できます。このように、マーケティングシステム導入の成功は、強力なプロジェクトマネジメント能力によって大きく左右されるのです。

    プロジェクトマネジメントの
    メリット
    内容
    コミュニケーション強化 両部門間で定期的なミーティングを設定し、進捗と課題を共有する。
    共通の理解の構築 互いの制約や目指す姿を理解し、共通の目標や認識を持つ。
    柔軟な計画と適応 市場の変化や組織内の要望に対応するため、計画を柔軟に見直し、調整する。
    プロジェクト管理業務の遂行 スケジュール、予算、人的リソースを管理し、リスク管理を行う。

    フュージョン株式会社では、30年以上にわたり様々な業界のCRMやロイヤルティプログラムをサポートし、MarTechの設計、開発、運用において豊富な経験があります。当社の強みは、マーケティング視点でMarTech導入を支援し、IT部門とマーケティング部門間の調整を効果的に行えることです。これにより、マーケティング部門の要望をIT部門に適切に伝え、必要な仕様に反映させると同時に、優先順位の決定や要件定義書の作成ができます。また、完成した要件定義書がマーケティング部門の要望を満たしているかの確認も行うことができます。

    CRMシステムやECの開発、SaaSベースのMarTech導入を検討しているが、過去の経験がなく、導入に関する不安や疑問をお持ちの方は、下記のお問い合わせフォームからご相談ください。

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