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    マーケティングでのCRMプログラム実施、よくある課題・原因と見直しのコツを解説

    2023-01-30

    マーケティングでのCRMプログラム実施、よくある課題・原因と見直しのコツを解説

    CRMとは、Customer Relationship Management(カスタマー リレーションシップ マネジメント)の略です。CRMは単なるシステムツールではなく、顧客との関係性の維持や顧客満足を向上させる仕組みのことを指します。売上拡大や利益の向上を最終的な目的としている点で、顧客志向の経営戦略であるとも言えます。

    マーケティング&イノベーション専門メディアである日経クロストレンドによる「トレンドマップ 2022下半期」では、将来性スコアが伸びたマーケティング分野の注目キーワードとしてCRMが挙げられました(関連記事:日経BPお知らせ「今後伸びるビジネス」ランキング(トレンドマップ2022下半期)を発表)。
    国内市場の縮小や顧客のニーズの多様化によって、新規顧客の獲得難易度は高まっています。このような状況においては、ひとりひとりの顧客との最適なコミュニケーション設計や良質な顧客体験の提供ができるかどうかが売上拡大や利益の向上を左右するため、ビジネス戦略におけるCRMの重要性が高まっています。

    この記事では、自社でCRMプログラムを取り入れている方向けに、よくある課題と原因をご紹介するとともに、見直すときのコツを解説します。

    【お役立ち資料】CRM現状セルフチェックシートのダウンロードはこちら

    CRMプログラム実施でよくある課題とその原因

    会員プログラムに代表されるCRMプログラムの実施で、よくある課題として以下のようなものが挙げられます。

    • 会員組織を運営しているが、なかなか新規会員が増えない
    • 会員の満足度が思うように上がらない
    • 会員の定着率が低い
    • キャンペーンの効果を測定できていない
    • CRMツールを導入したが、うまく機能していない

    これらの課題はなぜ発生するのでしょうか。
    CRMプログラムがうまくいかない原因としては、大きく3パターンに分けることができます。

    原因1.CRMプログラムの目的や目標があいまいになっている

    原因のひとつは、CRM戦略がうまく立てられておらず、CRMプログラムの目的や目標があいまいになっていることです。
    CRMプログラムの設計導入時は、目的や目標を明確に定義し、それに基づいて各種サービスや施策を実施していたとしても、年月が経ちCRMプログラムの会員規模が大きくなるにつれ、開始当初に立てた戦略と現状の戦術、手法が合わなくなることがあります。これは特に、実情に合わせた目的や目標の更新、改訂をしていない場合に発生します。そもそも社内にCRMプログラムの企画書や提案書がドキュメントとして残っていない、もしくは情報がバラバラで保存できていないなど、自社のCRMプログラム像を示すためのドキュメントがそろっていない場合は、社内での引継ぎや教育がうまくいきません。その結果として、CRMプログラムにおける見直し対象がわからず、だんだんと目的や目標があやふやになっていくこともあります。

    原因2.CRMプログラムが個別サービスのつぎはぎになっている

    サービススタート時にはCRMの発想がない中で、単独の顧客サービスを導入したあとに他のサービスを追加していく場合も、CRMプログラムがうまくいかない原因のひとつです。当初は自社にポイントカードのみを導入していたけれども、時間の経過とともに顧客からの要望にあわせて通販ポイントなどの新規サービスを提供したり、顧客規模の拡大に伴って社内の各部署からの要望を受け公式LINEなど追加サービスを導入したりするケースが該当します。
    この場合は、いざCRM全体を俯瞰すると、個別具体的なサービスのつぎはぎでバランスの悪いCRMプログラムになっていることが多々あります。そのため、サービスとサービスがうまく連携していない、データの連携がリアルタイムで処理できない等の課題が発生します。

    【参考コラム】
    ポイントプログラムとは?効果を高める3つの提供価値 

    原因3.CRMツール導入が先行になっている

    ほかによくある原因としては、CRMプログラムを始めるにあたって、システムツールの導入ありきで提供するサービスを考えてしまうことです。
    この場合は、長い時間をかけてCRMシステムを導入したものの、システム起点でのサービス提供内容になっていて顧客満足が得られないことがあります。また、システム開発期間が長すぎて、本番リリース時にはその時期のニーズに合わないサービスをリリースしてしまい、サービスが使い物にならないこともあります。
    よくある原因を3つご紹介しましたが、実際の悩みは十人十色です。また、様々な要因が複雑に絡み合っていることも多く、まずは自社でのCRMプログラムがうまくいかない原因が何なのかを掘り下げて把握することが大切です。 

    自社のCRMプログラムを見直すときのコツ

    CRMプログラムがうまくいかない原因を把握するためには、一度CRMプログラムを見直してみることが大切です。それでは、どのような考え方に基づいて見直せば良いのでしょうか。ここでは、CRM設計の基本的なアプローチの流れに沿ってコツをご紹介します。

    CRM設計の基本アプローチまず、CRMに対してのWhyの部分である「なぜ自社にCRMを取り入れるのか?」を明確にし、ビジョンやミッションを定義します。すでに定義されているものがあれば、その定義が現状やあるべき姿に照らし合わせたときに適切かどうかを見直します。そして、それらはCRM戦略としてドキュメント化され、組織内で共有化されている必要があります。 

    「Why-何のために?」の具体例は以下のようなものが挙げられます。

    • 自社と顧客の関係をどうしていきたいのか?
    • 将来、顧客にどのような変化を期待するのか?
    • そもそもどのような顧客に会員になって欲しいのか?

    自社のCRMの目的を見直す際は、これらの観点で一度見直してみてください。

     続いて、「How-どうやって?」の部分にあたる手段を見直します。ここでは、Whyで決められたビジョンやミッションに対して各手段が妥当かどうか、という観点で判断していきます。こちらもドキュメント化され組織内で共有されていることが重要です。

     最後に、具体的な手法となる「What-何をするのか?」の部分の見直しも行います。Howで挙げた手段を実現するためにどのような具体的な手法を用いているのか、それは適切な使い方なのか、費用や結果はどうなのか等を整理していきます。

     このような流れで見直した各項目を整理し評価することによって、自社のCRMの現状を把握することができます。
    フュージョン株式会社では自社のCRMの現状を把握できるチェックシートをご用意しています。ぜひご利用ください。

    CRM現状セルフチェックシートのダウンロードはこちら

    戦略なくしてCRMは成功しない

    CRMは、顧客とのコミュニケーションや販売のための単なる手段や手法ではありません。
    CRMプログラムを効果的に回していくためには、自社で顧客との新しい対話チャネルやメディア、販売チャネルを持つという意味において戦略からしっかり考えていく必要があります。
    また、CRMプログラムは日々変化する性質のものです。会員規模の拡大やサービスの拡張、改廃によって大きく成長し、時には成長が止まり伸び悩んだりします。
    定期的に現状を振り返り、次の成長につなげるためにもCRMの棚卸と評価は必須です。

    当社では、CRMの「戦略」「手段」「手法」の各項目をフュージョン独自のメソッドで体系的に整理し、客観的に評価するCRM診断サービスを提供しています。この診断サービスを通して、足りない点や強化しなければいけない点を把握し、CRMの実業務につなげることができます。また、定期的に自社のCRMを診断することで、それまでの期間の取り組みがCRM全体のサービスの向上につながっているのかを把握することも可能です。
    自社のCRMに課題を感じている方は、お気軽にお問い合わせください。


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