FUSION LOGO
    close

    MAツールでできることは?導入~運用時の課題と解消法、必要なスキルを紹介

    2023-10-02

    MAツールでできることは?導入~運用時の課題と解消法、必要なスキルを紹介MAツールは、見込み客の獲得・育成を自動化し、顧客データ管理の効率を向上させるなど、マーケティング活動を全体的に支援し、企業のデジタルコミュニケーション戦略を強化するための重要なツールです。初めは主に外資企業が利用していましたが、国産SaaSプロダクトの登場とデジタルコミュニケーションの需要増加に伴い、大企業はもちろん中堅・中小企業でも導入が進んでいます。
    しかし、MAツールは単に導入すれば良いものではなく、適切な導入前の設計や、導入後の運用がなされないと、期待した効果は得られません。社会環境の変化の中MAツール導入によって成果を上げている企業がある一方で、MAツールを導入したのにうまくいっていない、最悪のケースとして運用そのものが機能せずに使われていない企業も少なくありません。
    そこで、本コラムでは、MAツールでできることをご紹介したうえで、MAツール導入前から導入後の運用でよくある課題と、課題解決に必要なアプローチを解説します。加えて後半では、MA運用で必要な人材のスキルセットについてもご紹介します。

    目次
    はじめに:MAツールでできることは?
     1.顧客セグメンテーション
     2.メールキャンペーンの自動化
     3.リードスコアリング
     4.ユーザー行動の追跡と分析
     5.コンテンツマーケティング
     6.SNSマーケティング
     7.ROI分析
    導入~運用フェーズ別のMAツール課題と必要なアプローチ
     導入前の課題:MAツールの機能とメリットの理解不足
     導入準備時の課題:不十分なシナリオ設計
     導入後:MA運用設計の不備
    MAツール運用に必要な人材とスキルセット
     人材スキルセットの重要性
      例1.シナリオプランナー
      例2.データアナリスト
      例3.コンテンツクリエイター
    MAツール導入・運用にお困りの方はご相談ください 

    はじめに:MAツールでできることは?

    MAツールは、マーケティング活動を効率化し、効果を最大化するための多様な機能を提供します。例えば、下記のようなことができます。

    1.顧客セグメンテーション

    MAツールを使用すると、顧客データを分析し、顧客を異なるセグメントに分類することができます。これにより、ターゲットに合わせたパーソナライズされたコミュニケーションが可能になります。

    2.メールキャンペーンの自動化

    MAツールの中核機能の一つは、メールキャンペーンの自動化です。これにより、顧客の行動や属性に基づいて、タイムリーかつ関連性の高いメールを自動的に送信できます。

    3.リードスコアリング

    リードスコアリング機能を利用すると、リードの購買意欲やコンバージョンの可能性を数値で評価でき、最も価値のあるリードを優先して営業活動をすることができます。

    4.ユーザー行動の追跡と分析

    MAツールは、ウェブサイト訪問者の行動を追跡し、分析することができます。これにより、ユーザーの興味やニーズをより深く理解し、効果的なマーケティング戦略を策定できます。

    5.コンテンツマーケティング

    コンテンツのパーソナライゼーションや、ターゲットオーディエンスに合わせたコンテンツの配信も、MAツールの重要な機能です。これにより、顧客エンゲージメントの向上とブランドロイヤルティの構築が期待できます。

    6.SNSマーケティング

    多くのMAツールでは、ソーシャルメディアプラットフォームとの統合ができ、SNS上での顧客エンゲージメントの分析や、ソーシャルメディアキャンペーンの効果測定が可能になります。 

    7.ROI分析

    マーケティング活動の投資対効果(ROI)を正確に測定できます。これにより、マーケティング予算の最適化や、効果的なマーケティング戦略の策定が可能になります。 

    これらの機能を適切に利用し組み合わせることで、MAツールは企業のマーケティング活動を大きく前進させることができます。しかし、これらの機能を最大限に活用するためには、正確な理解と戦略的な計画が不可欠です。

    導入~運用フェーズ別のMAツール課題と必要なアプローチ

    MAツールの導入は、企業のマーケティング活動を効率化し、効果を最大化するための重要なステップです。しかし、多くの企業がMAツールの真の価値を理解せず、その機能を十分に活用できていないのが現状です。以下では、MAツールの導入~運用でよく見られる課題と、それらを解決するための具体的なアプローチについて詳しく解説します。

    導入前の課題:MAツールの機能とメリットの理解不足

    多くの企業は、「MAツール=楽になるツール」という誤った認識を持っています。これは、MAツールの本質的な価値や機能を理解していないことが原因です。MAツールは、メール配信やユーザー行動の追跡など、多くの機能を持っていますが、それらを適切に活用し、組織の目標達成に寄与させるためには、明確な目的と具体的な目標の設定が必要です。また、どの機能を利用してどのような施策を行いたいのかを明らかにし、具体的な数値目標を設定することで、MAツール導入の効果を定量的に評価できるようにすることが重要です。 

    導入準備時の課題:不十分なシナリオ設計

    MAツールを効果的に活用するためには、しっかりとしたマーケティングシナリオの設計が不可欠です。シナリオが不足していると、顧客に対して適切なタイミングや方法でコミュニケーションすることができず、MAツールの潜在的な価値を引き出すことができません。
    カスタマージャーニーを踏まえてシナリオを設計することで、顧客とのエンゲージメントを深め、コンバージョンを向上させることができます。
    カスタマージャーニーは顧客の行動やタッチポイントを可視化し施策に落とし込むためのフレームワークですが、MAツール活用時にもカスタマージャーニーがないと実施すべき施策のタイミングやタッチポイントが最適化されず、またその施策でどのようなコンテンツで何を語るのかを検討することもできません。
    MAツールを活用するためにはマーケティング施策を点ではなく線、ストーリーで展開する必要があります。そのためには、マーケティング施策設計と運用の両方が必要です。

     導入後:MA運用設計の不備

    MAツールの導入が成功するかは、その機能よりも、実際のオペレーションの設計と実行に依存します。
    運用設計が不十分だと、MAツールの多様な機能をフルに活用することができず、投資対効果が低下します。運用設計では、業務を遂行するための業務フローの作成や、作業のための体制作り、人的リソースの再配置、スケジュールの作成やクリエイティブやコンテンツ開発のための外部パートナーの活用など、さまざまな検討事項があります。これらの要素を整理したうえで運用設計を行い、MAツールを効果的に活用することで、マーケティング活動の効率と効果を最大化することができます。
    運用時のマーケティング実務担当者がよく直面する課題については、下記の記事でご紹介しています。あわせてご覧ください。

     【参考コラム】
    MAツール運用時によくある3つの「困った」から見る、データベース構築段階でやるべきこと

    MAツール運用に必要な人材とスキルセット

    MAツール運用に必要な人材とスキルセット
    MAツールを正確で効果的に運用すると、企業のマーケティング活動の質を大きく向上させることができます。しかし、適切な人材とスキルセットの確保が不可欠です。ここでは、必要な人材スキルセットと、それを確保するための方法について詳しく解説します。

    人材スキルセットの重要性

    MAツールの運用には、シナリオプランナー、データアナリスト、コンテンツクリエーターなど、多様なスキルが求められます。これらのスキルを持つ人材を確保することで、MAツールを最大限に活用し、マーケティング活動の効果を最大化することができます。

    例1.シナリオプランナー

    シナリオプランナーは、顧客の行動や反応に基づいて、最適なマーケティングシナリオを設計する役割を担います。以下は、シナリオプランナーに求められる主なスキルです。

    戦略的思考力: ビジネス目標と顧客ニーズを結びつけ、効果的なシナリオを設計する能力
    分析力: 顧客データを分析し、顧客の行動やニーズを理解する能力
    クリエイティブ思考力: イノベーティブで魅力的なシナリオを考え出す能力
    コミュニケーションスキル: シナリオの目標や内容を他のチームメンバーに明確に伝える能力

    2.データアナリスト

    データアナリストは、収集されたデータを分析し、ビジネスに活かすインサイトを提供します。以下は、データアナリストに求められる主なスキルです。

    統計学・数学の知識: データを正確に分析し、有効な結論を導き出すための基礎知識
    プログラミングスキル: RやPythonなどのプログラミング言語を使用して、データ分析を行う能力
    ビジネス理解力: 分析結果をビジネスのコンテキストに適用し、実行可能な提案をする能力
    ビジュアライゼーションスキル: 分析結果をわかりやすく視覚化し、他のメンバーに伝える能力

    3.コンテンツクリエイター

    コンテンツクリエイターは、ブランドメッセージを伝え、顧客の関心を引くコンテンツを制作します。以下は、コンテンツクリエイターに求められる主なスキルです。

    ライティングスキル: クリアで魅力的なテキストを作成する能力
    デザインスキル: 視覚的に魅力的でユーザーフレンドリーなコンテンツをデザインする能力
    マーケティング知識: コンテンツがマーケティング目標に沿ったものになるよう、市場や顧客の理解
    SEO知識: コンテンツが検索エンジンで上位に表示されるよう、SEOの基礎知識

    これらのスキルを持つ人材をインハウスで確保し、育成するのは理想的ですが、現実的には困難な場合が多いです。特に、多様なスキルセットを持つ人材は稀であり、その育成には時間とコストがかかります。また、人材の流動や退職により、業務が停滞するリスクも存在します。
    内部での人材確保が困難な場合、外部の専門家やパートナー企業との協力を検討することが有効です。外部パートナーの利用により、即戦力となるスキルセットを迅速に確保でき、業務の効率化と効果の最大化が期待できます。近年では、マーケティング・アズ・ア・サービス(MaaS)の概念が登場し、マーケティングオペレーションの設計から実際の運用までを一元的に支援するサービスが増えています。これにより、企業はマーケティング活動の効率化と効果の最大化を図ることができます。MAツールの運用成功のためには、適切な人材とスキルセットの確保が不可欠です。内部育成と外部委託のバランスを見極めながら、最適な人材戦略を構築しましょう。

    MAツール導入・運用にお困りの方はご相談ください

    人口減少や価値観の多様化、サービスの多様化などにより、新規リード獲得がBtoBBtoC企業にとって大きな課題となり、MAツールの導入が多くの企業で進んでいます。しかし、導入後、活用がうまく行かないという事例も少なくありません。
    この背景を踏まえ、今回はMAツール導入がうまく行かない理由と、成功させるためのポイントについて解説しました。
    フュージョン株式会社では、30年以上の経験を基に、CRM領域で多くのクライアント企業を支援してきました。ターゲット設定、コミュニケーション設計、クリエイティブ企画設計、MAツールの実装と運用、効果検証など、CRM領域の総合支援を行なっています。
    MAシナリオ設計がうまくできていない、オペレーション設計や業務設計に不備がある、MA運用の支援が欲しいなど、MAツール運用に関するお悩みがある方は、お気軽にお問い合わせください。

    フュージョン株式会社へのお問い合わせはこちら

    • facebook
    • mail

    関連する記事

    マーケティングに役立つ資料ノウハウを公開中!

    カテゴリー

    メルマガ登録

    役立つマーケティング情報やセミナー情報、弊社のサービスのご案内等をお届けします。