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    Salesforce Marketing Cloud Engagementとは?特長とシナリオ改善活用事例のご紹介

    公開日:2025-05-12

    Salesforce Marketing Cloud Engagementとは?特長とシナリオ改善活用事例のご紹介
    フュージョン株式会社のマーケティングコラムでは、メールマーケティングやMAツール、BtoC向けのシナリオ設計についてご紹介をしてきました。

    本記事では、企業と顧客のコミュニケーション施策設計・実行の一環でフュージョンが運用支援をしている、Salesforce,Inc.(以下、Salesforce ) が提供するBtoCマーケティングに特化した製品Salesforce Marketing Cloud Engagement (セールスフォース マーケティング クラウド エンゲージメント)について、ご紹介いたします。
    Salesforce社のマーケティング製品は、日経X TREND2022の調査においてもっとも利用者数が多く、BtoB企業・BtoC企業のどちらでも幅広く導入されています。
    Salesforce Marketing Cloud Engagementについて、主な機能と運用面でのよくある課題、実際の事例を解説します。

    MAツールやメールマーケティングに関するコラムは下記をご覧ください。

    【参考コラム】
    成功するメールマーケティングとは?基礎知識・メリットから手法まで解説
    MAツールでできることは?CRM戦略に基づく運用課題の解決方法もご紹介

    Salesforce Marketing Cloud Engagementとは

    Marketing Cloud Engagement」は、Salesforce社が提供するマーケティングプラットフォームである「Marketing Cloud」を構成する製品の1つです。 BtoBBtoCどちらのマーケティングにも対応できる多種多様な製品が提供されています。
    Marketing Cloud Engagement」は、主にBtoCマーケティングに活用され、顧客に寄り添ったコミュニケーションを可能にします。特長を3つご紹介します。 

    パーソナライズされたコンテンツ配信

    顧客の行動や嗜好に基づいて、最適なコンテンツを配信し、自動化も可能。
    (例)顧客の購入履歴をもとにしたメール配信シナリオの実施(実現できること)
    ・次回の商品購入を促すメール
    ・関連商品をおすすめするメール送信の自動化

    マルチチャネルでの配信

    メール、SMSLINEなど、複数のチャネルを使用して配信を行うことができる。
    ・メールアドレスを登録している人にはメール配信
    ・メールアドレス登録がない人にはSMSLINEで配信するといった使い分けが可能。
    複数のチャネルを使いこなすことで、顧客にもれなく情報を送ることが可能。

    リアルタイム分析

    配信の結果はリアルタイムで確認できる。
    得られた結果から、メールの開封率やクリック率を分析し、必要に応じてより反応の良いコンテンツになるようPDCAを回して調整。

      

    Salesforce Marketing Cloud Engagementの主な機能

    次に、Salesforce Marketing Cloud Engagementの主要な機能をご紹介します。

    Email Studio

    メール送信に特化したアプリケーションです。希望日時でのメール送信、セグメントによる送信、どの件名やコンテンツ内容の反応率がよいかの比較ができるA/Bテスト送信などを実施できます。メールの送信結果もEmail Studioの画面からすぐに確認できます。

    Contents Builder

    メール、SMSLINEWebページや画像ファイルなど、顧客が見るコンテンツを作成・管理する機能です。テンプレートを作成し、画像やテキストを入れ替えることで素早く新しいコンテンツを作ることもできます。

    Audience Builder (Contact Builder)

    顧客にメッセージを配信するにはメールアドレスや電話番号などの連絡先が必要です。連絡先や購買情報などの様々なデータを集約し、顧客IDで紐付けすることで、詳細なセグメンテーションを可能にする機能です。

    Automation Studio

    様々な処理を自動化するアプリケーションです。たとえば、外部DBからのファイルアップロード、特定の日時などをトリガーにして、ファイルのインポートや転送、メール送信などを自動的に実行できます。
    顧客の連絡先などを Salesforce社以外のCRMツールで管理している場合は、Automation Studioを使用してデータを取り込むことにより、活用することができます。

    Journey Builder

    顧客とのコミュニケーションシナリオを作成し、顧客一人ひとりに向けたメッセージの送信などを自動化できる機能です。たとえば、5月にお誕生日を迎えるお客様にバースデーメールを送り、以降6月、7と毎月自動で送信する設定を行いたい時などに使用します。そのほかにも顧客の購買状況に合わせたオファーの配信など活用方法は様々あります。
    シナリオ設計の方法は、ぜひ下記のコラムも参考にしてください。

    【参考コラム】
    マーケティングオートメーション(MA)のシナリオ設計プロセスと鉄板シナリオ例

    Salesforce Marketing Cloud Engagement運用の課題

    Salesforce Marketing Cloud Engagementは、様々な機能を有し自由度が高い一方、導入後の知識の不足やリソースが足りないなどで、運用面に課題を抱える企業も少なくありません。

    【よくある運用上の課題】

    • 外資系ならではの言葉遣いや画面の操作感に慣れない
    • スキルが足りない
    • 導入したベンダーは運用面~効果検証はサポートしてくれない
    • リソースが足りない
    • CRMツールのデータを活かした配信を行いたいがうまくいかない

    Salesforce社のヘルプページは独自の専門用語も多く不慣れだと必要な情報が見つけにくいことがあります。学習コンテンツもボリュームが多くとても充実していますが、習熟には時間がかかります。

    製品の導入をサポートしてくれたベンダーは操作方法や機能面には詳しくても、実際の運用や施策内容、効果検証を踏まえてどのような改善をしていけばよいかまでは、サポートに含まれていない場合もあります。
    そのため、スキルやリソース不足により、想定していた運用をできなくなってしまうというケースに繋がりかねません。

    また、Salesforce Marketing Cloud Engagementは、MAツールとして様々な機能を有し、自由度が高く色々なシナリオを実行できるという強みがありますが、顧客情報の管理機能が多くはありません。Salesforce社のCRM関連製品や、他社のCRMツールと繋ぐことでより顧客データを活用できるようになりますが、さらに幅広く知識を求められ運用負荷が高まってしまうという課題も発生します。

    支援事例のご紹介

    ここからは、Marketing Cloud Engagementの運用課題を抱えたクライアントのシナリオ改善支援事例をご紹介します。

    クライアントの状況と課題

    • ECサイトおよび店頭で化粧品の販売を行っており、顧客情報や購買情報を取得し蓄積する環境が整っている
    • 顧客データベースとMarketing Cloud Engagementとの繋ぎこみができており、豊富なデータを基にしたマーケティング施策の実行が可能

    データの活用に積極的に取り組んでおり、蓄積したデータをマーケティング施策に活用していく基盤は十分に整っているクライアントです。

    フュージョンへのご要望としては下記の3点がありました。

    • 自社スタッフのみでは足りない人的リソースと、顧客データベースおよびMarketing Cloud Engagementに関するスキルの不足を補いたい
    • 顧客データの分析もフュージョンに依頼しているため、クライアントが保持しているデータを把握しており、施策への活用をスムーズにしたい
    • CRM戦略における新しいアイディアを見つけるために、外部の視点からの意見も取り入れたい

    【従来のシナリオ】

    従来の施策

    クライアントが運営するECサイトにて商品を購入したお客様に対し、ご購入のお礼と次回お使いいただけるクーポンコードの配信をLINEにて行っておりました。

    【課題】
    ・多数の商品ラインナップがあるのに対し、用意しているシナリオが少なく、購入商品ごとの最適なコンテンツ提供ができていなかった
    ・商品を購入したもののLINEを受け取っていないお客様に対しての配信ができなかった

     上記の課題を解決すべく、シナリオ設計変更のご支援を承りました。

    【変更後のシナリオ】

    変更後の施策イメージ

    【変更点】
    ・配信対象とする商品数を拡大し、購入状況により細かく対応できるよう配信シナリオを追加 
    →ご購入いただいた商品によってプレゼントするクーポンを変え、購入からの経過日数によってアンケートの配信、クーポン利用のリマインド、商品使用方法に関する動画などを配信し、次回の購入に繋げるよう工夫。
    →商品の消費サイクルに合わせ、3日後、4日後、10日後、17日後、90日後と長期に渡り配信を行い、F2引き上げを目的としたシナリオへと変更。

    ・配信の改善だけでなく、CRM全体の観点から顧客接点となるWEBサイトでのポップアップ表示や同梱物を改善。
    購入した商品に連動した商品リコメンド表示や、クロスセルを目的として関連商品の案内を同梱物に掲載するように変更。Marketing Cloud Engagement での配信の改善に加え、クライアントが保持している顧客購買データを把握していたため、外部システムへのデータの連携も開始しました。
    当初は一部のシナリオ変更の支援でしたが、CRM改善までに拡大した約半年に渡るプロジェクトとなりました。
    長期に渡るシナリオのため、現在は効果を検証中です。さらなる最適化を目指し、次にどのような施策を行っていくかの検討フェーズに入っていきます。

    CRM戦略を踏まえたSalesforce Marketing Cloud Engagementの運用についてぜひご相談ください

    フュージョン株式会社の「Salesforce Marketing Cloud Engagement運用支援サービス」は、「Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーター」の資格を保有し、実務経験豊富なメンバーが既存のシナリオを引き継ぎ、企業の課題や業界特性に合わせたシナリオ配信を実現します。

    また、上記の事例のように Marketing Cloud Engagement の運用だけでなく、必要に応じて顧客データベースの構築、データ分析から企画立案~効果検証、クリエイティブ制作に至るまで、CRMに関することはワンストップで行えるサービスをご用意し、CRM領域の総合支援を行っています。お気軽にご相談ください。

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