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    【事例付き】ロイヤルティプログラムとは?設計ポイントと3つのロイヤルティの考え方

    公開日:2023-11-13
    更新日:2025-11-10

    ロイヤルティプログラムとは?他社事例から学ぶ3つの指標と実践方法

    「ロイヤルティプログラムを導入したけど、なかなか成果が出ない…」
    「ポイントや特典を付けても、顧客のリピート率が伸びない…」
    そんな課題を感じていませんか?

    ロイヤルティプログラムは「設計の仕方」によって効果が大きく変わります。
    ただポイントを付与するだけではロイヤルティプログラムとは言えず、顧客のロイヤルティは高まりません。

    本記事では、ロイヤルティプログラムのメリットや、設計の仕方について解説します。
    また、導入済みロイヤルティプログラムを見直すときのチェックポイントや、ロイヤルティ可視化の指標例についても紹介します。自社のロイヤルティプログラムの現状を振り返りながら、改善のヒントを見つけていきましょう。

    【目次】
    1. ロイヤルティプログラムとは?主なメリット
    2. 成功するロイヤルティプログラムを設計するには?
    3. 自社のロイヤルティプログラムを振り返る!見直し時にチェックすべきポイント
    4. 【事例紹介】ロイヤルティプログラムでのロイヤルティ可視化指標
    5. ロイヤルティプログラムの設計・見直しはフュージョンへ

    当社の支援事例は、下記のページでご紹介しています。ぜひご一読ください。

    【ご支援事例】
    長期間の伴走CRM支援で安定した会員プログラム運営を実現(株式会社いなげや様)
    お客様の声をカタチに。新サービス「ステージ制 ポイントサービス」導入コンサルティング支援(鎌田醤油株式会社様)

    ロイヤルティプログラムとは?主なメリット

    ロイヤルティプログラムとは、企業が顧客の継続購入を促し、商品やサービス、ブランドへのロイヤルティを高めることで、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を向上させるための仕組みのことです。
    代表的なものにポイントプログラムや会員制度がありますが、それだけではありません。
    特別な顧客体験(ロイヤル待遇・限定特典)を提供し、顧客のロイヤルティを高めることで、長期的な関係を築くことができます。

    【代表的なロイヤルティプログラムの例】

    • 会員制度(ランクに応じた特典):長期利用を促進
    • 誕生月特典や記念日のプレゼント:顧客との関係強化
    • 新商品の先行販売・会員限定アイテムの提供:継続的な関心を維持
    • ポイント制度(購入時のポイント付与):再購入の動機付け
    • リファラル(紹介)プログラムの活用:新規顧客獲得とエンゲージメント向上

    ロイヤルティプログラムのメリットとしては、企業と顧客双方について以下のようなものが挙げられます。

    企業側のロイヤルティプログラムのメリット

    1.顧客満足度の向上

    顧客に対して特典や割引、特別な顧客体験を提供することで、顧客はより満足し、商品やサービス、ブランドに対するポジティブな印象を持ちます。

    2.顧客の継続購入促進

    割引があることや、ポイントが貯まることで、顧客は再度購入する動機を得ます。

    3.LTVLife Time Value)の向上

    ロイヤルティプログラムの本質は、短期的な購入促進ではなく、長期的な顧客関係を築くことにあります。
    顧客との接点を増やし、ブランドへのロイヤルティを高めることで、一人あたりの購買額と継続利用期間を伸ばせます。

    4.口コミ・紹介の促進

    満足した顧客は、自然とその商品やサービスを他の人に勧めてくれる可能性が高くなります。

    5.データ収集と活用

    ロイヤルティプログラムに参加する顧客からの購買データや行動データを収集し、企業はより効果的なCRM戦略を立てることができます。

    顧客側のロイヤルティプログラムのメリット

    6.お得感がある(ポイント・割引・限定特典)

    ポイント還元や特別割引などのインセンティブがあることで、「このブランドで買うとお得!」 という意識が生まれ、購買の後押しになります。

    7.特別待遇を受けられる(ロイヤル待遇・会員限定サービス)

    上位ランクの会員限定特典や、優先サービスを提供することで、「特別なお客様」として扱われる満足感 を得られます。これがブランドへのロイヤルティを高める要因になります。

    8.ブランドとのつながりが強まり、長期的な関係を築ける

    誕生日特典や会員限定イベントなどを通じて、ブランドと顧客の間に「感情的なつながり」を生み出し、「このブランドが好き」「また利用したい」 という思いを醸成できます。

    「ロイヤルティプログラムを導入するだけ」では十分な効果は得られません。
    大切なのは、「どのような価値を提供し、顧客との関係を長期的に深めるか?」 という視点です。

    成功するロイヤルティプログラムを設計するには?

    ロイヤルティプログラムの効果を最大化するには、顧客にとって魅力的な価値をどのように設計するか? がカギとなります。

    「価格が安いから」「品質が良いから」という理由だけでは、顧客の継続利用は保証されません。
    競争の激しい市場において、顧客が常に比較・検討を繰り返す中で、「選び続けてもらうための仕組み」を作ることが必要です。
    ここからは、ロイヤルティプログラムの設計の仕方について考えていきましょう。

    3つのロイヤルティを意識して、ロイヤルティプログラムを考える

    ロイヤルティプログラムで育てるべき「顧客ロイヤルティ」は、大きく3つのロイヤルティで形成されます。
    ロイヤルティとは?3つのロイヤルティと相乗効果の出し方

    経済ロイヤルティ

    購買量や取引額を基準に測定されるもので、収益に直結する指標です。頻繁な購買や高額な購入といった行動が該当します。
    経済ロイヤルティは、主に「金銭的価値」の提供で向上が期待できます。
    金銭的価値とは、「値引きクーポン」や「購入時のポイント付与」、「配送料無料」など、金銭に換算できる価値を顧客に提供し、顧客との結びつきを強化するものです。
    「あの商品は他の商品に比べて常にお得に買える」という顧客のマインドセットを醸成し、維持させ続けることで継続購入を促すための付加価値で、多くの業界で継続利用してもらうために取り入れられています。

    金銭的価値の良い点は、他の価値に比べて短期間で開発でき、短時間で成果が見えやすく、即効性が高いことです。一方で、競合が同様の価値を提供してきた場合、対抗するために更なる価値を追加で提供する必要があり、結果として価格競争になり費用がかさむ可能性があります。長期的には他の価値と組み合わせたほうが、企業としての提供価値が高まります。

    行動ロイヤルティ

    企業との接点やお客様の行動に基づいて定義されます。イベント参加、情報共有、口コミなどが行動ロイヤルティにあたります。行動ロイヤルティはさらに量的視点で評価する顧客行動と、行動の過程や結果における顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)の質的視点に分けられます。

    行動ロイヤルティは、お客様が行動したくなるようなCX(カスタマーエクスペリエンス)施策や、「利便的価値」、後述する「心理的価値」の提供で向上が期待できます。
    利便的価値は、「サポート・メンテナンス窓口の設置」など、商品・サービスの購入時に他社と比べて高い利便性を提供することで、自社と顧客との結びつきを強化するものです。

    「この商品を購入する時は他の商品の購入に比べて簡単、便利、快適」というマインドセットを醸成し、維持させ続けることによって離反を防止するために提供します。
    利便的価値の良い点は、金銭的価値と同様に比較的短期間に導入できることですが、仕組みの開発や維持に費用が必要なケースがあります。また、配送やコールセンターなどの業務を外部のサービスプロバイダーに委託している場合、その業務において他社との差別化が図りにくいのが実情です。

    心理ロイヤルティ

    お客様の感情に基づくロイヤルティです。ブランドに対する信頼、愛着、応援したいという気持ちなど、非常に感情的な側面がこのロイヤルティの核となります。
    心理ロイヤルティは、主に「心理的価値」の提供で向上が期待できます。
    心理的価値は、「ブランドストーリーの共有」など、それを提供することで、企業に対して感じる顧客心理に良い影響を与える価値です。 

    これは、顧客との結びつきを強化する提供価値と言えます。「あの商品が一番。あれ以外は買えない、使えない」という顧客のマインドセットを醸成し、維持させ続けることによって顧客のロイヤルティが向上します。

    心理的価値の良い点は、この価値を提供することによって企業に好意を持ってくれるので、顧客のロイヤルティの度合いに最も大きな影響を与える点です。また、他社との差別化が図りやすい点も見逃せません。一方デメリットとしては、心理的価値の浸透まで時間がかかる点、定量的にこの価値による影響度の計測が難しくROIが算出しにくい点、ブランド力や販売力がないと拡大しにくい点が挙げられます。

    これら3つのロイヤルティはそれぞれが独立して存在するものではなく、互いに影響を与え合い、総合的な顧客ロイヤルティを形成します。企業は経済ロイヤルティの指標だけで管理しようとすることも多いですが、お客様視点では心理ロイヤルティでの指標も重要となります。

    3つのロイヤルティについて、詳しくは以下のコラムでも解説しています。

    【参考コラム】
    ファンづくりの科学的マネジメント-三階層6つの法則による顧客ロイヤルティの可視化

    \ 顧客の心理ロイヤルティを確認したいときは /

    3つの提供価値を満たすロイヤルティプログラム例

    ロイヤルティプログラムの設計を考えるとき、顧客のニーズや競争環境を踏まえ、上記の3つの観点のバランスを適切に組み合わせることが成功のカギとなります。

    【例】

    小売業界なら…
    経済ロイヤルティ 割引クーポン、ポイント還元、送料無料 など
    行動ロイヤルティ イベント開催、顧客に合わせたWEBサイト動線整理 など
    心理ロイヤルティ 接客の改善、快適な売り場作り など
    化粧品業界なら…
    経済ロイヤルティ 割引クーポン、ポイント還元、送料無料、サンプル付き定期便 など
    行動ロイヤルティ レビュー投稿誘導、肌診断、バーチャルメイク機能 など
    心理ロイヤルティ ロイヤルカスタマーへの感謝を伝える、ブランドブックのプレゼント など

    ロイヤルティプログラムを設計するステップは、比較的短期的に開発できる金銭的価値の経済ロイヤルティを提供しながら、次に開発しやすい利便的価値の行動ロイヤルティを向上し、最終的に顧客の離反を止めるという中長期的な視点で心理ロイヤルティの開発をする順番が進めやすいケースが多いでしょう。
    ただし、ロイヤルティプログラムの設計では、提供価値に優先順位をつけることが重要です。

    例えば、短期的な成果を出したいなら「経済ロイヤルティ」を軸に、中長期で顧客ロイヤルティを高めるなら「心理ロイヤルティ」を重視するなど、企業の戦略に応じた価値設計が求められます。

    心理ロイヤルティについて詳しくは下記の記事で解説しているのでご一読ください。

    【参考コラム】
    選ばれ続けるブランドへ:ロイヤルティ×ファン育成の両輪設計

    自社のロイヤルティプログラムを振り返る!見直し時にチェックすべきポイント

    ロイヤルティプログラムは、一度設計して終わりではありません。顧客のニーズや市場環境に合わせて、定期的な見直しや改善を行い、より効果的なプログラムへ改善していきましょう。

    目的と目標(KPI)は明確になっているか?

    ロイヤルティプログラムを運用する上で、最も重要なのは「何を達成したいのか?」が明確であることです。
    導入時に定めた目的が、現在のビジネス環境や顧客ニーズと一致しているかを確認しましょう。

    • LTV向上・リピート率改善など、具体的なゴール が明確か?
    • 目標達成のための KPI(継続率・リピート率・アクティブ会員率など) を設定しているか?

    3つのロイヤルティの観点のバランスは適切に設計されているか?

    ロイヤルティプログラムは、単なるポイント制度ではなく、顧客にとって魅力的な「価値」を提供することです。
    「経済ロイヤルティ」「行動ロイヤルティ」「心理ロイヤルティ」のバランスが取れているかを見直しましょう。

    • 「経済ロイヤルティ」「行動ロイヤルティ」「心理ロイヤルティ」のバランスは取れているか?
    • 単なるポイント施策だけでなく、商品やサービス、ブランドの強みを活かした特典を提供できているか?

    ターゲット層を適切に設定できているか?

    すべての顧客に同じ施策を提供するのではなく、ターゲットごとに最適なプログラム設計が必要です。
    例えば、新規顧客の獲得、ロイヤルカスタマーの維持、休眠顧客の復活など、それぞれに適した施策を見直しましょう。

    • ロイヤルカスタマー向けの特典設計を行えているか?
    • 新規顧客・休眠顧客へのアプローチを意識した施策があるか?

    顧客データを活用し、改善サイクルを回しているか?

    ロイヤルティプログラムは、データ分析によるPDCAサイクルの運用が不可欠 です。
    施策の効果をデータで検証し、必要に応じて改善を行うことで、継続的なプログラムの最適化が可能になります。

    • 購買履歴・行動データを分析し、特典やルールを見直しているか?
    • 顧客の声を反映し、プログラムの魅力をアップデートできているか?

    プラットフォームや運用体制は最適化されているか?

    ロイヤルティプログラムをスムーズに運用するためには、システムの利便性や運用体制の最適化が不可欠 です。
    管理システムの操作性や、他のCRMツールとの連携などを見直してみましょう。

    • プログラムの管理システムが使いやすく、スムーズに運用できているか?
    • マーケティングオートメーションやCRMと連携し、パーソナライズ施策が可能か?

    「より詳しく、ロイヤルティプログラムの見直し方法を知りたい!」 という方は、こちらの記事もあわせてご一読ください。

    【参考コラム】
    ロイヤルティプログラムを成功に導くための検討・見直しガイド
    ロイヤルティプログラムの成果を最大化するためのロイヤルカスタマー定義の見直し方法

    【事例紹介】ロイヤルティプログラムでのロイヤルティ可視化指標

    ロイヤルティプログラムを導入したあとは、実際ロイヤルティがどの程度向上したのかを把握する必要が出てきます。
    顧客のロイヤルティを測るための指標は、主に3つに分類することができます。

    1. 購買金額・回数を指標にする
      ロイヤルカスタマーの定義例:1年間で〇円以上/〇回以上の購入があるお客様

    2. 購買・利用期間を指標にする
      ロイヤルカスタマーの定義例:これまでの購入年数が〇年以上のお客様

    3. 企業・ブランドとの接点を指標にする
      ロイヤルカスタマーの定義例:これまでの購入・体験を含めた企業との接点が多いお客様
      購入金額・回数・期間に加えて、イベント参加などの体験も数値化して加算)

    ここでは、主にロイヤルカスタマー向けのロイヤルティプログラムで、上記3つの指標をどのように定義し利用するのかを、他社事例を通してご紹介します。

    1. 購買金額・回数を指標にする事例(全日本空輸株式会社)

    購買金額・回数を指標にする場合、一定期間における購買行動である購入金額や購入回数を可視化した指標として用いて、購入金額が高く購入回数が多い顧客を自社にとってのロイヤルカスタマーと定義している企業が多いです。

    加えて、金額や回数以外の購買行動をベースにしながら、別の可視化しやすい指標に置き換えてロイヤルカスタマーを定義している企業もあります。
    航空業界の搭乗距離を指標にしているマイレージ(そもそも名称の由来が搭乗距離(マイル))が代表的な例です。

    全日空のマイレージプログラムの場合、搭乗距離やそれ以外の提携サービスの利用金額でプレミアムポイントというポイントが付与され、年間累計ポイントが30,00050,000100,000プレミアムポイントで付与されるステータスが変わり、上位のステータスほど手厚い特典を提供しています。

    例:ANAステータス別COMFORTサービス種類

    COMFORTサービス種類 年間プレミアムポイント
    30,000
    年間プレミアムポイント
    50,000
    年間プレミアムポイント
    100,000
    プレミアムメンバー専用サービスデスク
    ラウンジ利用 ANA SUITE LOUNGE
    ANA LOUNGE
    コンシェルジュサービス
    座席クラスのグレードアップ

    出典:ANAステイタス別プレミアムメンバーサービス一覧

    指標の基本的な構造は、暦年における累計購入金額や累計購入回数を指標にし、階層に分けた各グループにそれぞれステータスをつけて特典を提供するというものです。
    なお、購入頻度が高く、ブランドスイッチが激しい一般消費財を扱う企業のロイヤルティプログラムでは、算出期間を暦年ではなく過去12か月間とし、毎月再計算しステータスを見直している企業もあります。どちらのケースであっても、一定期間における購買行動を指標として管理します。

    フュージョン株式会社でも、一定の購入金額・購入金額を満たした優良顧客向けに、ロイヤルティアップ向け顧客コミュニケーション施策をご支援した事例があります。

    【事例】
    顧客の購買行動に合わせたダイレクトメール施策で売上アップに貢献(株式会社ケイシイシイ様(小樽洋菓子舗 ルタオ))

    2. 購買・利用期間を指標にする事例(株式会社NTTドコモ)

    顧客が競合の商品・サービスに離反せず、自社の商品・サービスを長く使い続けてくれているということは、すなわち顧客が企業やブランドに対して信頼・愛着がある(=ロイヤルカスタマーである)と言えます。この考え方に基づいて、顧客が商品やサービスを購買・利用している期間をロイヤルカスタマーの指標として使用している企業もあります。
    例えば、NTTドコモが提供しているdカードのdポイントクラブでは、年間の利用金額を指標としていますが、それと同列でNTTドコモの回線の継続利用期間を指標として使用しています。回線継続利用期間が4年未満、4年以上、8年以上、10年以上、15年以上の5段階にステータスが分かれています。例えば回線を15年以上利用している顧客には、利用金額にかかわらず常に最上位のステータスが付与され、特典が提供されています。

    参考:dポイントクラブ会員ステージの決まり方

    ステージの決まり方
    会員ステージ ドコモ回線
    継続利用期間
    dポイント獲得数
    (6か月間累計)
    Pt 15年以上 or 10,000pt以上
    4th 15年以上 or 3,000pt以上
    3rd 8年以上 or 1,800pt以上
    2nd 4年以上 or 600pt以上
    1st 4年未満 or 600pt未満
    ※2022年2月25日より、ドコモのポイントプログラム「dポイントクラブ」はステージからランクに名称が変更され、内容も改定されています。
    詳細は株式会社NTTドコモ報道発表資料をご覧ください。
    報道発表資料「ドコモのポイントプログラム「dポイントクラブ」を改定」

    また、航空業界では暦年の搭乗距離だけではなく、初回搭乗から現在までの搭乗距離の累計を指標に取り入れている企業もあります。
    例えばユナイテッド航空のミリオンマイラープログラムでは、生涯累計搭乗マイルが100万マイル以上の顧客をロイヤルカスタマーとし、ライフタイム・プレミア資格というステータスを付与し、その顧客には上位ステータスに付与される特典を生涯にわたって提供しています。

    3. 企業・ブランドとの接点を指標にする事例(スターバックスコーヒージャパン株式会社)

    従来のオフラインでの顧客コミュニケーションに加え、近年ではマーケティングオートメーション(MA)やさまざまな計測ツールの導入で、デジタルスペース上の接触の計測が可能になり、顧客と企業・ブランドとのコミュニケーションを指標にすることが可能になりました。企業・ブランドとの接点、言い換えればコミュニケーション頻度を計測することで、複数の接点で多く・長くコミュニケーションをしている顧客は企業やブランドに好意を持っているという仮説を立てることができます。ただし、この指標に関しては、単独で指標とするということではなく、前述した2つの指標を補完する指標として使用されているケースが多いです。

    スターバックスのロイヤルティプログラムである「スターバックス® リワード」は税込54円の購入で1つのスターが付与され、年間250個のスターを集めることによって翌年上位の会員ステータスが付与されます。250個のスターを集めるためには単純計算で13,500円分の購入が必要です。

    一方で、スターはスターバックスが開催する店頭イベントへの参加でも付与されます。顧客にはスターを付与することでイベント参加のモチベーションを与えているわけですが、本当の目的はイベント参加によってスターバックスでしか提供できない独自の体験を通じ、一層スターバックスを好きになってもらいたいということであり、ロイヤルカスタマーの育成にとって重要な機会と言えるでしょう。
    スターバックスでは、スターを購入金額だけではなくブランドが好きかどうかを測る指標としても活用することで、ロイヤルカスタマーを可視化し育成しています。

    【参考他社事例】
    「スターバックス® リワード」

    また、無印良品では、2025年9月から会員プログラムを一新しています。
    シンプルな購買金額でのポイントプログラムがベースですが、来店チェックイン、商品のお気に入り登録、アプリで記事を読むなど、購買が発生しない行動でもポイントが貯まる仕組みで、ブランドへの愛着形成も測定・可視化しています。

    【参考他社事例】
    無印良品「MUJI GOOD PROGRAM」

    ロイヤルティプログラムの設計・見直しはフュージョン株式会社へご相談ください

    顧客に商品やサービスを継続的に購入、利用してもらうためのロイヤルティプログラムやロイヤルカスタマーの育成は企業の経営課題としても重要です。
    「まずは自社でCRMを見直したい」という方は下記の資料をご覧ください。

    \自社のCRMを見直したい方は /

    フュージョン株式会社では、30年以上にわたりCRM戦略のための現状把握から戦略策定、ロイヤルカスタマー育成のためのロイヤルティプログラムの開発・運用支援まで、多くのクライアントをご支援してきました。

    • ロイヤルティプログラムが重要とわかっているが、何から手を付けていいかわからない
    • 自社のロイヤルカスタマーの定義を決めたい、あるいは見直したい
    • ロイヤルカスタマーの定義はあるが、維持・育成の取り組みができていない
    • 実施中のロイヤルティプログラムの精度を高めたい

    ロイヤルティプログラムについてこのような課題をお持ちでしたら、まずはご相談ください。

    \ロイヤルティプログラムについてご相談したい方は /

    ※本コラムで記載している会社名・商品名・サービス名・プログラム名などは、各社の商標および登録商標です。
    ※本コラムで記載している商品名・サービス名・プログラム名などには、必ずしも商標表示( ®、TM )を付記しておりません。
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